
「失業保険を受給中に職業訓練を受けられる?」

「職業訓練を受けるメリットとデメリットについて知りたい」
「失業保険の残りの期間が短くても、失業保険を受けながら職業訓練を受けられる?」
本記事では上記の疑問や要望などにお応えします。
失業保険を受給している方の中には、職業訓練を受講することに興味を持っている方もいるでしょう。
しかし、失業保険を受けながら受講できるのか、受講するメリットはあるのかなど、悩みは尽きないと考えられます。
そこで今回は、失業保険を受給しながら職業訓練を受ける条件やメリット・デメリットなどを具体的に解説します。
最後まで読めば、失業保険をもらいながら職業訓練を受講すべきか判断ができるでしょう。

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職業訓練とは?

職業訓練とは、希望する仕事先に就職するために必要なスキルや知識などを学べる公的な制度のことです。
厚生労働省が運営していることから、基本的に無料(テキスト代や受験料などは有料)で受講でき、費用を抑えつつスキルアップしやすい点が特徴になります。
職業訓練で学べるスキルとは、具体的に以下の通りです。
- 経理
- Web関連
- CAD
- 電気溶接
- ネイル
- ウエディングプランナーなど
さまざまな業種や職種などに対応しており、希望する仕事に転職するうえで、効果的になる可能性があります。
失業保険を受給している方が職業訓練の対象で、求職者支援訓練の対象者とは異なります。
求職者支援訓練は以下の方を対象とする制度です。
- 失業保険を受給できない方
- 受給期間が終わった方
後述するように、職業訓練を受けるためには、ハローワークに問い合わせるところから始まります。

失業保険もらいながら職業訓練を受ける条件

失業保険をもらいながら職業訓練を受けられるケースもあり、具体的には下記の条件を満たす必要があります。
- ハローワークで失業保険の手続きをしていること
- 1年以内に職業訓練を受けていないこと
- 失業保険の残日数が訓練開始日までに2/3残っていること
ここから、具体的に解説します。
ハローワークで失業保険の手続きをしていること
失業保険をもらいながら職業訓練を受けるには、ハローワークで失業保険の手続きをしていることが必要です。
失業保険の手続きの流れは、具体的に以下の通りです。
- ハローワークで求職申込みをし、離職票を提出する
- 受給説明会で「雇用保険受給資格者証」「失業認定申告書」をもらう
- 職業相談や職業紹介などの求職活動を進める
- 失業の認定を受け、雇用保険が給付される
失業の認定後は、原則的に4週間に1度のペースで求職状況がチェックされます。
1年以内に職業訓練を受けていないこと
失業保険をもらいながら職業訓練を受けるには、1年以内に職業訓練を受けていないことが条件の1つになります。
職業訓練を受講した経験のある方の場合、失業保険を受けながら受講するには、前回の受講開始日から1年経過するまで待つ必要があります。
失業保険の残日数が訓練開始日までに2/3残っていること
失業保険をもらいながら職業訓練を受けるには、失業保険の残日数を満たすのが条件です。
ただし、後述するように、場合によっては条件を満たしていない場合でも職業訓練を受講できます。
失業保険をもらいながら確実に職業訓練を受けるには、早めの手続きがポイントです。
失業保険もらいながら職業訓練を受ける4つのメリット

失業保険をもらいながら職業訓練を受けることで、以下の4つのメリットが得られます。
- 自己都合退職の場合、待機期間がなくなる
- 失業保険をもらえる期間が延長される
- 失業認定日にハローワークへ行かなくていい
- 交通費や手当がもらえる
ここから、具体的に解説します。
自己都合退職の場合、待機期間がなくなる
失業保険をもらいながら職業訓練を受けるメリットは、自己都合で退職したときの待機期間が0になる点です。
失業保険を受給するまでには、基本的に以下の待機期間があります。
- 会社都合で離職したときの待機期間:7日間
- 自己都合で離職したときの待機期間:7日間+2か月から3か月
自己都合で退職した場合でも、失業保険を受給できるまでの2か月以上の期間がなくなり、生活を安定させやすくなるでしょう。
失業保険をもらえる期間が延長される
失業保険をもらいながら職業訓練を受けるメリットは、失業保険をもらえる期間が延長される点です。
年齢や加入期間などに応じて、失業保険の給付日数は90日から360日までの間に決まります。
失業認定日にハローワークへ行かなくていい
失業保険をもらいながら職業訓練を受けることで、失業認定日に毎回ハローワークに行かなくてもよくなる点がメリットです。
失業認定日は基本的に、職業訓練の受講日と重なっているためです。
職業訓練をしている方の場合、就職に対して意思を持っていると判断されることからも手続きを免除してもらえます。
ハローワークに通ったり手続きをしたりする手間をなくすことで、自分のために時間を使えるでしょう。
交通費や手当がもらえる
失業保険をもらいながら職業訓練を受けるメリットとして、交通費や手当などをもらえる点があげられます。
交通費や手当などは、具体的に下記の通りです。
- 職業訓練受講手当:月額10万円
- 通所手当:自宅から訓練期間までの交通費
- 寄宿手当:月1万700円
受給できる金額が特に大きいのは職業訓練受講手当で、以下の条件を満たす必要があります。
- 本人の収入:月8万円以下
- 世帯の収入:月25万円以下
- 世帯の金融資産:300万円以下
- 住居以外に土地や建物の所有なし
- 全ての訓練日に出席(やむをえない理由の場合、8割以上の出席)
- 同一世帯に職業訓練受講給付金を受け取っている人がいない
- 過去3年以内に特定の給付金を不正に受給していない
条件を満たしている方の場合、月10万円の手当を受けられます。
失業保険もらいながら職業訓練を受ける3つのデメリット

失業保険をもらいながら職業訓練を受ける場合はメリットもありますが、以下の3つのデメリットもあります。
- 職業訓練を受けられるコースが限られている
- 審査に落ちると職業訓練を受けられない
- 就職に有利になるとは限らない
ここから、具体的に解説します。
職業訓練を受けられるコースが限られている
失業保険をもらいながら職業訓練を受ける場合、受講できるコースが限られている点はデメリットです。
コースの内容に関しては、地域や分野などによって異なる点が特徴になるためです。
- 受けたいコースが求職者支援訓練にある
- 希望する分野のコースがない
- 自宅の近くにあるハローワークには受講したいコースがない
上記のように、職業訓練の中には希望するコースがない可能性もあります。
審査に落ちると職業訓練を受けられない
失業保険をもらいながら職業訓練を受ける場合、審査に落ちると訓練を受けられない点がデメリットです。
職業訓練を受ける前には選考審査が設けられており、審査に合格する必要があるためです。
人気のコースの場合は特に倍率が高くなる傾向にあり、落選する可能性も高くなるでしょう。
職業訓練を考えている方の場合、第一志望のコースのみに絞らず、複数のコースに応募するのも1つの方法です。
各コースの倍率を調べるには、ハローワークのWebサイトや電話などを利用するのが便利です。
職業訓練校に問い合わせたり、説明会で聞いたりする方法もあります。
就職に有利になるとは限らない
失業保険をもらいながら職業訓練を受けるデメリットは、必ずしも就職に有利になるとはいえない点です。
基礎スキルや知識などを証明できますが、実務経験があるとはみなされないためです。
特に中途採用の場合は、即戦力を求める傾向にあり、実務経験の有無を重視する点が特徴になります。
実務経験者のみを採用している企業の場合、応募資格を満たせない可能性があります。
求人に応募するときは、職業訓練でどのようなことを学び、実践してきたのかを的確にアピールするのがポイントです。
失業保険もらいながら職業訓練を受ける流れ

失業保険をもらいながら職業訓練を受ける場合、具体的には以下の流れで進行します。
失業保険の残日数が少なくても職業訓練を受けられる?

失業保険の残日数が少ない方の場合、基本的には職業訓練を受けられませんが、受講推薦してもらえれば受けられます。
ただし、以下のように待遇が変更になる点には注意が必要です。
- 職業訓練期間中の失業保険の延長がなくなる
- 失業認定日にハローワークで面談する必要がある
- 通所手当・受講手当がなくなる
失業保険の延長が受けられないことや手当がなくなることなどにより、無収入になる点は理解しておきましょう。
まとめ

ここまで、失業保険を受給しながら職業訓練を受ける条件やメリットとデメリットなどについて解説してきました。
本記事のまとめは下記の通りです。
- 職業訓練とは、希望する職種に就くために、必要な基礎知識やスキルなどを学べる公的制度である
- 失業保険をもらいながら職業訓練を受けるには、失業保険の手続きをしているなどの条件を満たす必要がある
- 失業保険をもらいながら職業訓練を受けるメリットは、失業保険をもらえる期間が延長されたり、失業認定日にハローワークに行かなくてもよくなったりする点などである
- 失業保険をもらいながら職業訓練を受けるデメリットとは、コースが限られている点や就職に有利になるとは限らない点などである
職業訓練とは、費用の負担が少なく受講でき、希望する業種や職種に就業できる可能性を高めるものだといえます。
職業訓練を受講する以前に、失業保険についてお悩みの方は、お気軽に退職サポーターズまでご相談ください。