7月退職は損か得か?退職日別のボーナス・住民税・社会保険の注意点

7月退職は損か得か?退職日別のボーナス・住民税・社会保険の注意点

7月に辞めたら、ボーナスってちゃんともらえるのかな…?

住民税とか社会保険料、辞めた後にいくら払うのか分からなくて不安…

本記事では上記の疑問やお悩みなどにお応えします。

この記事でわかること
  • 7月退職が損か得かを左右する分かれ目
  • 夏のボーナスを受け取ってから辞めるための注意点
  • 退職日で変わる社会保険料の負担の違い
  • 住民税の支払い方法が切り替わる仕組み
  • 6月・8月退職と比べた7月退職ならではのポイント

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7月退職は損か得か?結論と判断の分かれ目

7月に退職しても、それだけで一律に損をするわけではありません。

夏のボーナスを受け取ってから退職できるかどうか、退職日を月末にするか月の途中にするかで、手取り額や手続きの負担は大きく変わります

特に注目したいのは、賞与にかかる社会保険料の有無、退職日による保険料の負担の違い、そして住民税の支払い方法の切り替えです。

結論としては、賞与の支給日以降に退職日を設定し、社会保険料や住民税の仕組みを理解したうえで退職日を選べば、7月退職はむしろ有利に働く場合があります

一方で、支給日在籍条項を見落としたり、住民税の一括徴収の対象月を誤解したりすると、想定より手取りが減ってしまうこともあるため注意が必要です。

こんな人は7月退職が有利になりやすい
  • 夏の賞与の支給日にまだ在籍している人
  • 有給休暇がある程度残っており消化できる人
  • 退職日を月の途中に設定できる人
  • 次の転職先や当面の生活費のめどが立っている人

夏のボーナスをもらってから退職するメリットと支給日在籍条項の注意点

多くの会社では、賞与の支給日に在籍していることを支給条件とする「支給日在籍条項」を就業規則で定めています。

支給日より前に退職してしまうと、査定期間分働いていても賞与を受け取れない場合があります

そのため、夏のボーナスを受け取ってから退職を考えている場合は、就業規則で支給日と在籍条件を必ず確認しておくことが大切です。

支給日在籍条項とは

支給日在籍条項とは、賞与の支給日に在籍している従業員のみを支給対象とする定めのことです。

退職日を賞与の支給日より前に設定すると、たとえ査定期間をフルに勤務していても、賞与が支払われない可能性があります。

退職日は賞与の支給日以降に設定する

賞与を受け取ったうえで退職したい場合は、退職日を賞与の支給日より後に設定することが基本です。

退職の意思表示自体は支給日より前に行っても問題ないとされていますが、実際の退職日は支給日以降にするのが安全です。

会社によって賞与規定の内容は異なるため、就業規則や賃金規程の該当箇所を人事担当者に確認しておくと安心です。

退職日が月末か月中かで変わる社会保険料の違い

健康保険・厚生年金の資格喪失日は、退職日の翌日です。

保険料は、資格を取得した月から資格を喪失した月の前月分まで発生する仕組みになっています。

退職日による社会保険料負担の違い。7月末に退職は前月(6月)分と当月(7月)分の2か月分が控除される場合がある、7月途中に退職は前月(6月)分までで7月分の保険料はかからない場合がある

月末退職の場合

7月31日など月末に退職すると、資格喪失日は8月1日になります。

そのため、7月分の保険料まで発生し、退職月の給与から前月(6月)分と当月(7月)分の2か月分の保険料が控除されるケースがあります

月の途中で退職する場合

7月15日など月の途中で退職すると、資格喪失日はその翌日になります。

この場合は6月分までの保険料で済み、7月分の保険料は発生しない場合があります

手取りだけを見れば、月の途中で退職するほうが保険料負担は軽くなるケースが多いといえます。

退職を控えた男性が自宅のリビングでカレンダーを見ながら退職日を指で数えて悩んでいる

ボーナスと社会保険料の関係

退職月に支給される賞与にも、社会保険料がかかるかどうかのルールがあります。

月末に退職する場合を除き、資格喪失月に支払われた賞与には社会保険料がかからないとされています

つまり、7月の途中で退職し、その後に賞与が支払われた場合は、賞与から社会保険料が控除されない可能性があります。

賞与にかかる保険料の上限

賞与には標準賞与額としての上限も設けられています。

健康保険は年度(4月1日から翌年3月31日)の累計573万円、厚生年金保険は1か月あたり150万円が上限とされています。

高額な賞与を受け取る場合でも、この上限を超えた部分には保険料がかからない仕組みです。

住民税の支払い方法はどう変わる?7月退職の場合

在職中の住民税は、前年の所得をもとに算出され、6月から翌年5月までの12回に分けて給与から特別徴収されています。

6月から12月に退職する場合、残りの住民税は原則として普通徴収に切り替わり、自分で納付書を使って納めることになります

7月退職はこの区分に該当するため、8月分以降の住民税は自分で納付するのが基本です。

一括徴収を選べる場合もある

本人からの申出があれば、退職時の給与や退職金から残りの住民税をまとめて一括徴収してもらうことも可能とされています。

まとまった納付書での支払いを避けたい場合は、退職前に会社の給与担当者へ一括徴収を希望する旨を伝えておくとよいでしょう。

1月〜5月退職との違い

1月1日から4月30日まで、および5月中の退職の場合は、本人の希望にかかわらず一括徴収が原則となっています。

7月退職はこのルールの対象外のため、普通徴収への切り替えを前提に、納付スケジュールを事前に確認しておくと安心です。

退職後の健康保険はどうする?選択肢と保険料の目安

退職すると、それまでの健康保険の資格を失うため、次のいずれかの制度に加入する必要があります。

退職後の健康保険の主な選択肢
  • 健康保険の任意継続被保険者になる
  • 家族の健康保険の扶養に入る
  • 国民健康保険に加入する

任意継続被保険者制度

任意継続被保険者になるには、退職までに継続して2か月以上の被保険者期間があること、資格喪失後20日以内に申請することが要件とされています。

加入できる期間は原則として退職後2年間です。

ただし在職中は事業主が負担していた保険料分もすべて自己負担になるため、保険料はこれまでより高く感じられる場合があります。

国民健康保険への切り替え

他の医療保険に加入しない場合は、退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市区町村の窓口で国民健康保険の加入手続きが必要です。

保険料は前年の所得や世帯状況によって異なるため、お住まいの市区町村の窓口で確認するのが確実です。

国民年金への切り替え

厚生年金の資格を失った後、すぐに次の会社の厚生年金に加入しない場合は、国民年金第1号被保険者への種別変更手続きも必要になります。

扶養されていた配偶者がいる場合は、その配偶者についても第1号被保険者への手続きが必要になる点に注意してください。

机の上に置かれた健康保険証、任意継続の申請書類、印鑑、電卓、封筒

6月・8月退職と比べた「7月退職ならでは」のポイント

同じ夏の退職でも、6月・7月・8月では住民税や社会保険料の扱いが微妙に異なります。

6月退職は特別徴収が始まったばかりのタイミングと重なりやすく、7月・8月退職は普通徴収への切り替えが原則になる点で共通しています

7月退職ならではの特徴は、夏のボーナス(多くの企業で6月末〜7月に支給)を受け取ったうえで退職しやすいタイミングであることです。

6月退職との違い

6月退職の場合、賞与の支給日によっては、支給日在籍条項の関係でボーナスを受け取れないまま退職することになる場合があります。

7月退職であれば、賞与の支給後に退職日を設定しやすく、ボーナスを確保しながら退職しやすい傾向があります。

8月退職との違い

8月退職も住民税の扱いは7月退職と同じく普通徴収が原則ですが、賞与のタイミングによっては退職までの給与から住民税が天引きされる月数が1か月増える場合があります。

退職日を1か月ずらすことで、住民税の負担感や次の転職活動のスケジュールが変わってくるため、7月と8月のどちらが自分に合うかは、賞与の支給時期や有給消化の日数を踏まえて比較するとよいでしょう。

退職後に必要な手続きの流れ

7月に退職した後は、住民税・健康保険・年金・失業保険など、複数の手続きを順番に進めていく必要があります。

退職後の手続きの流れ。退職日・賞与支給日・有給消化日数を確認する、住民税の納付方法(普通徴収/一括徴収)を選ぶ、健康保険(任意継続・国保・扶養)の切替先を決める、市区町村や年金事務所へ必要書類を提出する

退職前に確認しておきたいこと

退職日、賞与の支給日、有給休暇の残日数を早めに確認し、退職日をいつにするか会社と調整しておきましょう。

退職後14日以内が目安になる手続き

国民健康保険への加入や国民年金の種別変更は、退職日の翌日から14日以内が手続きの目安とされています。

手続きが遅れても加入自体はできますが、保険証が手元に届くまでの間に医療機関を受診する予定がある場合は、早めに手続きを済ませておくと安心です。

失業保険の申請について

失業保険(基本手当)を受け取るには、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることなどの条件を満たす必要があります。

自己都合退職の場合、待期期間の7日間に加えて給付制限期間が設けられており、現行制度では正当な理由のない自己都合退職の給付制限は原則1か月とされています

この給付制限期間は過去に何度か改正されており、退職時期によって適用されるルールが異なるため、実際の条件は離職時にハローワークで確認することをおすすめします。

よくある質問

7月に退職すると住民税はいつから自分で払うことになりますか?
7月退職の場合、原則として住民税は普通徴収に切り替わります。

会社の給与から天引きされていた分は、退職後に届く納付書を使って自分で納付することになります。

まとめて納めたい場合は、退職前に会社へ一括徴収を希望する旨を伝えておくと対応してもらえる場合があります。
賞与をもらってから退職する場合、退職日はいつにすればよいですか?
会社の就業規則に支給日在籍条項が定められている場合、賞与の支給日に在籍していることが支給の条件になります。

そのため、退職日は賞与の支給日より後に設定するのが基本です。

賞与規定の内容は会社によって異なるため、事前に就業規則を確認しておくと安心です。
月末退職と月途中退職で社会保険料はどう違いますか?
月末に退職すると資格喪失日が翌月1日になるため、前月分と退職月分の2か月分の保険料が発生する場合があります。

一方、月の途中で退職すると資格喪失日はその翌日になり、前月分までの保険料で済むケースがあります。

退職日をどちらにするかで、手取り額に差が出ることがあります。
退職後の健康保険はどの制度を選べばよいですか?
主な選択肢は、健康保険の任意継続被保険者制度、家族の扶養に入る方法、国民健康保険への加入の3つです。

任意継続は退職までに2か月以上の被保険者期間があり、資格喪失後20日以内に申請することが要件とされています。

保険料や条件は状況によって異なるため、それぞれの制度を比較して選ぶことをおすすめします。

まとめ

7月退職は、賞与の支給日や退職日の設定次第で、社会保険料や住民税の負担が変わってきます。

月の途中で退職すれば当月分の社会保険料がかからない場合がある一方、月末退職では2か月分の保険料が発生することがあります。

住民税は7月退職の場合、原則として普通徴収に切り替わるため、納付スケジュールを事前に把握しておくことが大切です。

ボーナスの支給日在籍条項や健康保険の選択肢もあわせて確認し、自分にとって無理のない退職日を選ぶことが、7月退職を損なく進めるポイントになります。

退職日や賞与のタイミングによって、手取りや保険料の負担は変わってきます。自分の場合に失業保険や給付金の対象になりそうか、LINEの無料診断で目安を確認してみてはいかがでしょうか。