遠回しに退職を勧められた?会社都合にする方法と退職勧奨への対処法

遠回しに退職を勧められた?会社都合にする方法と退職勧奨への対処法

遠回しに退職を勧められた…

退職を勧められた場合には応じないといけない?

退職勧奨への対処法が知りたい。

上記のようなお悩みや疑問のほか、「退職を勧められたけど拒んだらどうなるの?」といった不安を抱える方もいるのではないでしょうか。

ある日突然、会社から退職を勧められると、どのように対処すればよいのかわからず、頭の中が真っ白になる方もいるでしょう。

結論から言いますと、退職勧奨には強制力がないのですぐに辞める必要はありません

そこで今回は、遠回しに退職を勧められた場合・退職勧奨について、退職のプロフェッショナルとして何千人もの退職支援を行っている私が、退職支援の対処法や、注意点などについて、具体的に解説します。

これを知れば、遠回しに退職を勧められた場合にも落ち着いて対応することができますよ。

本内容はこちらの動画でも分かりやすく解説しています!
本題に入る前に…

退職サポーターズでは、退職者の方々に向けた様々なサービスを提供しています。

今なら実際に失業保険がいくら受給できるのか、LINEで無料診断ができます!

  • 信頼の実績(過去の相談件数は累計で5000件以上)
  • 難しい手続き不要(専門の社会保険労務士、キャリアコンサルタントがサポート)
  • 最短1ヶ月で受給可能!
  • 最大200万円の受給ケースあり!

失業保険全般の相談も受け付けています

遠回しに退職を勧められる退職勧奨とは?辞めないといけない?

遠回しに退職を勧められる退職勧奨とは?辞めないといけない?

遠回しに退職を勧める「退職勧奨」には以下の特徴があります。

  • 退職勧奨に強制力はないので辞めなくていい
  • 退職勧奨は解雇とは違う
  • 退職強要は違法

ここから具体的に解説します。

退職勧奨に強制力はないので辞めなくていい

退職勧奨には強制力がなく、基本的に指示に従う必要はありません

従業員を解雇するには、お互いの合意のもとで進めることが必要だと、法律で定められているためです。

第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を乱用したものとして、無効とする。

出典:e-Gov

会社が退職勧奨してくる理由は、従業員から訴えられるリスクをなくすためです。

会社都合で従業員を解雇する場合、法律上は余程の事情がないと難しくなっており、容易に解雇できないのが特徴です。

従業員に自己都合で退職してもらう方が会社にとっては都合がいいことから、退職勧奨が行われています

退職勧奨は解雇とどう違う?

退職勧奨と解雇との違いは、強制力の有無にあります

前述の通り、退職勧奨とはあくまでも退職を勧めるもので、従業員が断ることもできます。

解雇の場合、従業員に解雇を断られたとしても、会社は強制的に従業員を解雇することが可能です。

従業員を解雇するためには正当な理由が必要で、具体的には以下の通りです。

解雇の種別内容
整理解雇・会社の業績不振により、従業員を解雇すること
・相当な手続きや合理的な人選、会社側の努力、必要性の4つの条件を満たす必要がある
懲戒解雇・会社のルールを破った従業員が対象で解雇すること
・懲戒には解雇の他にも、停職や減給などの種別がある
普通解雇・上記の2つを除く解雇のこと
・就業規則に書かれてある解雇理由を満たす場合、解雇となる可能性が高い

解雇は3つの種別に分けられ、解雇するにはいずれも正当な理由が必要になる点が特徴です。

退職強要は違法

退職勧奨が行き過ぎる場合、「退職強要」と見なされ違法となります。

短期間に何度も退職勧奨をしたり、人権を侵害するような言い方で退職勧奨したりすることが退職強要です。

退職強要に該当する発言は、具体的に以下の通りです。

退職強要に該当する発言内容
  • スキル不足で足手まとい
  • いないほうが会社のため
  • 見ているだけでイライラする

退職強要とみなされる場合、損害賠償や強要罪の罪を問えます

後述するように、退職勧奨の専門弁護士に相談するとよいでしょう。

遠回しに退職を勧められる退職勧奨への対処法

遠回しに退職を勧められた場合は、パニックになるかも知れませんが、以下の対処方法で乗り切るのが賢明です。

  • 拒否する
  • 強引な場合やしつこい場合は録音する
  • 弁護士に相談して賠償金の請求も視野に入れる

ここから具体的に解説します。

辞める必要はないので拒否しよう

退職勧奨を受けた場合、拒否しましょう

前述の通り、退職勧奨には強制力がなく、応じる必要がないためです。

退職に関するトラブルを避けたいと会社側は考えており、退職勧奨により従業員にとって不利な条件を提示しているともいえます。

退職勧奨を受けた場合は、受け入れるのではなく毅然と対応することが望ましいです。

もし退職する意思がある場合でも、会社都合による退職にできるように働き続ける意志を示しましょう。

強引な場合やしつこい場合は録音しよう

退職勧奨があまりにしつこい場合や強引な場合、ボイスレコーダーやスマホのアプリなどで録音することがポイントになります。

前述の通り、度が過ぎる退職勧奨は退職強要として扱われ、違法となるためです。

執拗な退職勧奨がある場合、録音以外で効果的な方法は以下の通りです。

退職勧奨がある場合の効果的な記録方法
  • ノートに記録:日時や内容、気持ちを記入
  • メールの画面を保存:メールで度が過ぎる退職勧奨を受けた場合

証拠を残すことがポイントで、さまざまな媒体を利用するのも1つの方法です。

証拠を残しておけば、弁護士やハローワークに相談するときにも効果を発揮します。

弁護士に相談して賠償金を請求も視野に入れる

過度な退職勧奨をされる場合、弁護士に相談し然るべき対応を検討しましょう。

とくに、退職勧奨について詳しい専門の弁護士に相談すれば、適切な判断を仰ぎやすくなります。

弁護士に相談するメリットは、具体的に以下の点です。

  • 不当な解雇をなくせる
  • 自分で会社と交渉しなくてもよい
  • 損害賠償を請求できる

弁護士に相談する場合、過度な退職勧奨を受けている証拠や経緯をまとめておくとスムーズです。

自己都合と会社都合の退職理由はどう違う?

退職勧奨により会社を辞めた場合、基本的には会社都合による退職として扱われます。

後述するように、会社都合退職で辞める場合、自己都合退職するときと比べ、会社にとっては不利な条件でも受け入れざるを得なくなる点が特徴です。

それでも、退職勧奨したうえで従業員にやめてもらうことには、会社にとって以下のメリットがあります。

退職勧奨する会社側のメリット
  • 解雇する場合と比べて、訴訟になるリスクを無くせる
  • 解雇予告手当などを支払う必要がなく、無駄な出費を減らせる

ただし、会社によっては、退職勧奨を受けて辞めた場合でも自己都合退職として処理するケースがあり、注意が必要です。

自己都合退職とすると、会社は最も損失を減らしやすくなることから、不正ともいえることが行われています。

自己都合退職と会社都合退職の理由の違いとは、具体的に以下の点です。

  • 失業保険がもらえるタイミングの違い
  • 失業保険をもらえる期間の違い
  • 履歴書への記載内容の違い
  • 自己都合で辞めて欲しい理由

ここから具体的に解説します。

失業保険の会社都合退職と自己都合退職の違いは?給付金額や支給要件を解説

失業保険がもらえるタイミングが違う

自己都合退職と会社都合退職の違いは、失業保険を受給できるタイミングです。

失業保険とは、雇用保険に一定期間加入している人が退職したときに、条件を満たせば受給できる給付金のことです。

失業保険を受給するには、退職後にハローワークで申請手続きをする必要があります。

会社都合退職の場合、手続き後に7日間の待期期間を経て、失業保険を受給できます。

しかし、自己都合退職の場合、待期期間の後でさらに2ヶ月から3ヶ月の給付制限期間を設けられるのが特徴です。

失業後から再就職が決まるまでの生活費として失業保険を頼りにしたい方にとっては、自己都合退職扱いにされることは不利です。

失業保険をもらえる期間が違う

自己都合退職と会社都合退職の違いは、失業保険を受給できる期間です。

雇用保険に加入している年数に応じて受給できる期間は異なる点が特徴で、具体的には以下の通りです。

雇用保険の受給期間の違い
  • 自己都合退職:90日から150日
  • 会社都合退職:90日から330日

会社都合退職する方が、自己都合退職する場合に比べると給付期間が長くなることから、失業保険を受給できる金額にも差が生まれます。

転職先が決まっていない場合など、少しでも多くの失業保険を受給したい方にとっては、会社都合で退職することが望ましいです。

履歴書への記載内容が違う

自己都合退職と会社都合退職の違いは、履歴書への記載内容です。

自己都合による退職の場合、履歴書の退職理由には「一身上の都合により」と書かれるのが一般的です。

一方で、会社都合の場合は「会社都合により退職」と書くことになります。

自己都合退職の場合に比べ、会社都合退職の方が、採用担当者を不安な気持ちにさせる可能性の高い点が特徴です。

会社都合で退職した場合は特に、納得のいく退職理由を説明できるように準備しておくことが求められます。

会社が自己都合で辞めてほしい理由

会社が自己都合で辞めて欲しい理由とは、助成金を一定期間受給できなくなる点にあります。

助成金とは、条件を満たせば国から資金を援助してもらえる制度のことで、返済する義務を負わなくてもよい点が特徴です。

会社の運転資金として活用できる資金が助成金で、もし受けられなくなると経営に悪い影響が出る恐れもあるといえます。

助成金を受けるためには、会社都合による退職者がいないことを条件としているケースもあります。

助成金を受け続けるためにも、従業員に対して会社は、自己都合退職で辞めて欲しいと考えるのが一般的です。

遠回しに退職を勧められて辞めたい場合は会社都合で退職しよう

遠回しに退職を勧められて辞めたい場合は会社都合で退職しよう

退職勧奨されて退職したい気持ちになった場合、会社都合で退職するのがポイントになります。

会社都合で辞めることで、失業保険をもらうときに優位になるためです。

失業保険を受給する場合、自己都合と会社都合により受給するときの条件は、以下の通り異なる点が特徴です。

失業保険の項目会社都合の場合自己都合の場合
退職理由・倒産事業所の廃止
・事業所の移転
・長過ぎる残業
・一部賃金の不払い
・意図しない理由による賃金カット
・ケガ・病気
・妊娠
・出産
・介護
・スキルアップ
給付制限なし2か月から3か月
給付日数90日から330日90日から150日
国民健康保険料最長で2年間の軽減措置通常通り
最大支給額約260万円約120万円

自己都合による退職と会社都合による退職の場合とでは、失業保険の受給期間、初回給付日、給付額などの面が異なります。

退職した後の生活のことを考えると、会社都合で退職することが望ましいです。

退職勧奨で辞めて自己都合にされた場合は撤回できる?

もし退職勧奨を受けて辞めた後に、自己都合退職とされた場合でも、証拠があれば撤回できるケースもあります

退職理由を会社都合に修正できないと、前述の通り、失業保険や転職するときに不利になる可能性が高いです。

会社都合に変更するためには、ハローワークに相談することが主な手段です。

退職届や自己都合退職を認める書類へのサインの強要などは、退職勧奨と認められる範囲を超えており、違法とされる可能性もあります。

退職勧奨されている状況の音声を録音しておいたり、送られてきたメールを残しておくと証拠として提出できます。

ハローワークから会社に対して事実確認が行われ、事実を認められれば、会社都合退職に変更してもらうことが可能です。

退職勧奨を受けて辞めた後に不服がある場合、諦めずにハローワークへ相談しましょう。

証拠があればスムーズに話が進みやすいことから、退職勧奨の証拠は一つでも多く残しておくことが望ましいです。

退職届にサインをしてはいけない!自己都合になるので注意

退職届にサインをしてはいけない!自己都合になるので注意

もし退職届にサインすると、自己都合退職となる点には注意が必要です。

前述の通り、自己都合による退職の場合、失業保険を受給するときに不利になるためです。

退職届にサインさせようと会社側がする理由として、以下の点があげられます。

  • 助成金を受給できる
  • 訴えられるリスクがない
  • 解雇に関する手当を支払わなくてよい

会社都合で従業員が退職する場合、会社側は上記のメリットを受けられません。

もし自己都合で退職した場合でも、ハローワークに証拠を提出し、事情を説明すれば対応してもらえます。

調査の結果、会社都合となるケースもあり、証拠があるときはハローワークを頼るのも1つの方法です。

基本的には、会社から退職届を提示された場合にサインしないことがポイントです。

まとめ

ここまで、遠回しに退職を勧められたときの対処法や注意点などを解説してきました。

本記事のまとめは以下の通りです。

今回のまとめ
  • 遠回しに退職を勧める「退職勧奨」とは、退職を義務付けるものではなく応じる必要がない
  • 退職勧奨がしつこい場合は違法になり、証拠を残すことが望ましい
  • 遠回しに退職を勧められて退職する場合、会社都合で退職すると失業保険を受給するときに有利になる
  • 退職勧奨されて退職する場合でも、自己都合による退職となることから、退職届にサインしないことがポイントである

会社から退職勧奨された場合、ショックを受けるかもしれませんが、自分の意思を尊重して構いません。

働き続ける意思があるのかを明確にし、毅然と対応することがポイントになります。

自分一人で対処できない場合や不安な場合、弁護士に相談するのも1つの方法です。

本記事を参考に、遠回しに退職を勧められた場合の対処法について理解していただければ幸いです。