「12月末で退職するけど、デメリットってあるの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
また、「12月末に退職することにメリットがあるなら知りたい!」と思っている方もいるはずです。
結論から言いますと、12月末での退職だと円満退職がしやすいなどのメリットがある一方、ボーナスが減額されるなどのデメリットがあるため、メリット・デメリットの比較が大切です。
今回は12月末で退職するデメリットを中心に、年間数千人もの退職支援を行っている私が、12月末で退職する件や退職日を決めるポイントなどを解説していきます。
これを知れば、12月末で退職すべきかどうか、いつ退職をすればいいかが分かるようになりますよ。
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12月末で退職するメリットは?
12月末で退職するメリットは以下の通りです。
- ボーナスを受け取れる
- 円満退職がしやすい
- 年末調整の必要がない
- 年末年始をストレスなく過ごせる
上記のメリットについて詳しく解説します。
ボーナスを受け取れる
12月末での退職の場合、12月に支給されることが多いボーナスの支給を受けてから退職できます。
ボーナスの支給タイミングは企業によって異なりますが、多くの企業は12月上旬に支給されるケースです。
12月上旬に冬のボーナスを受け取った上で12月末に退職することが可能になります。
結果的にボーナスをもらってすぐ辞める形にはなりますが、受け取る前に退職することを伝えていれば何ら問題はありません。
円満退職がしやすい
実は12月末に退職することに関して、円満退職がしやすいというメリットがあります。
求人数は10月に多くなりやすいため、この時期に就業規則に則って企業のルールに従う形で辞めれば、企業としても調整がしやすいのです。
結果として、円満退職になりやすく、退職者が出る分、採用者を増やす形で対応がしやすくなると言えます。
また年度末の3月に辞める人が多く人事がとても忙しくなる中、12月末であれば手続きも進みやすい状況です。
ボーナスのことも考えるのであれば、わざわざ3月まで粘るよりも12月末で辞めた方が効率的と言えるでしょう。
年末調整の必要がない
サラリーマンやOLにとって、年末調整の有無は非常に大事な要素です。
年末調整は、フリーランスや自営業の方が行う確定申告を会社が代わって行ってくれるようなものであり、12月末の退職であればその手間が省けます。
仮に年末調整をしない状態で翌年に辞める形になれば、自ら確定申告をしなければならない事態となります。
確定申告は慣れている人でも苦痛に感じやすいものなので、まして初めての確定申告は大変なことばかりです。
転職活動もしなければならない中で確定申告もしなければならないのは重荷なので、12月末に辞めることのメリットとしてはかなり大きいと言えます。
年末年始をストレスなく過ごせる
12月末に退職する場合、年末年始は完全フリーの状態で過ごすことになり、ストレスなく過ごせます。
もちろん転職活動というストレスこそありますが、退職して間もない時期に年末年始を迎えるため、まずは「お疲れ様!」という意識になるでしょう。
そして、年末年始を過ぎてから転職活動を始めれば、年明けから気分を新たにしてスタートを切れます。
年末年始はハローワークもお休みのところがほとんどなので、まずは今までの頑張りを労って、新たなスタートを切る準備を進めましょう。
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12月末で退職するデメリットは?
12月末で退職するデメリットについては、以下の3点が挙げられます。
- 求人があまりない
- 高収入は税金が複雑
- ボーナスが減額される
本項目では、12月末で退職するデメリットについて解説します。
求人があまりない
12月末で退職する際に注意をしたいのは、12月末における求人数は他の時期と比べるとそこまで多くない点です。
10月や3月といった時期に求人が多くなりやすく、その中間である12月はどうしても求人数が減りがちになります。
そのため、段々と求人数が増え始めていく2月に照準を定めて準備を進めていくことがおすすめです。
特に失業保険をフルに受け取りたい場合、90日であれば3月いっぱいまで受け取りやすくなるので、1月はセミナーなどを受けて求職活動実績を作って、2月から本格始動という手もあります。
高収入は税金が複雑
サラリーマンやOLの場合、12月に入ってから会社で年末調整が行われますが、インセンティブが多くもらえて高収入という状況だと注意が必要です。
例えば、給料として受け取った額が2,000万円以上の場合、年末調整の対象にはなりません。
年末調整は企業が個人に成り代わって所得税などの税金計算を行いますが、副業などがあると個人で確定申告を行うことになります。
一般的な平均年収を受け取っている方には関係ない話ですが、状況次第ではデメリットになりえる要素です。
ボーナスが減額される
12月上旬で支給されやすいボーナスですが、場合によってはボーナスが減額される可能性があります。
既に退職が確定している人にボーナスを満額支給しても、企業側としてはそこまでメリットはありません。
多少減額したとしても、その行為自体は違法にならず、労働基準法などにも明確なルールは記載されていないのが実情です。
場合によっては退職を理由に支給しないということもできないわけではないのです。
ボーナスを満額で受け取りたい人にとっては注意が必要と言えるでしょう。
退職日を決めるポイント
12月末か、その前後にするか、退職日を決めるポイントは以下の通りです。
- 社会保険料はどうなる?
- 引き継ぎをする時間は?
- ボーナスを受け取る
- 転職先の都合を確認する
本項目では、退職日を決めるポイントについて解説します。
社会保険料はどうなる?
12月末など、末日で退職する場合、企業によっては給料の締め日の問題で、2か月分の社会保険料が天引きされるケースがあります。
月末での退職だと、社会保険の資格喪失のタイミングが翌月になるため、前月分の保険料を差し引く必要があるのです。
しかも、翌月には既に退職していて支払う給料がないため、月末に2か月分の社会保険料を支払うことになります。
一方、多く支払うからといってムダということにはならず、先に払うか後に払うかの違いと言えるでしょう。
引き継ぎをする時間は?
引き継ぎなどは退職日までに行う必要がありますが、おおむね1~2か月ほどかかる傾向にあります。
就業規則にもよりますが、11月中に伝えておけば退職日までにスムーズな引き継ぎが行われやすいでしょう。
また有給休暇を全消化したい場合など、残っている有給休暇を考慮した上で退職を伝える時期を検討するのがおすすめです。
ボーナスを受け取る
ボーナスを受け取るタイミングは企業によって異なり、12月上旬のケースもあれば、12月末というケースもあるでしょう。
ボーナスを満額で受け取りたい場合、12月上旬で受け取り、民法のルールである退職の申し出から2週間後に辞める形であればギリギリ12月末で辞められます。
一方、12月末でボーナスが支給される場合は、支給されてから退職の申し出を行うのも手です。
ボーナスを受け取ってから退職を切り出されるのは企業としては嫌ですが、致し方ないことです。
転職先の都合を確認する
転職先が決まってから退職を申し出る場合、転職先の受け入れタイミングによって退職日を決めることになります。
いつから働いてほしいと転職先に言われたら、そのスケジュールに合わせて動き出せば問題ありません。
できる限りタイムラグ、空白がない状態の方が手続きなどもスムーズになるでしょう。
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まとめ
今回は、12月末で退職するメリット・デメリットについて解説しました。
最後に今回ご紹介した内容を振り返ります。
- 12月末で退職するメリットは、ボーナスを受け取れることや円満退職のしやすさなど
- 12月末で退職するデメリットは、求人の少なさなど
- 退職日を決めるポイントは、ボーナスの満額支給や社会保険料の支払いなど
12月末で退職をすることはメリットの方が多く、デメリットは一部に限られます。
一方でボーナスの満額支給を希望する方は、12月以降に退職をするのがおすすめです。
メリット・デメリットを天秤にかけた上で退職日を決めていきましょう。