失業保険を会社都合でもらう時のメリット・デメリット|期間・日数・金額も解説

会社の辞め方として、大きく分けて自己都合退職と会社都合退職の2種類があります。

実は会社都合による退職の方が、自己都合退職よりも最終的に受け取れる給付金額が多くなるのです。

また、会社側が自己都合退職で処理しようとしても、ハローワーク側が「特定受給資格者」と認めてくれれば、結果的に会社都合退職として扱ってくれます

そもそも会社都合の退職とは何か、特定受給資格者になるには?など、気になった方にとって必見の情報をまとめました。

本記事では失業保険を会社都合でもらう時のメリットやデメリットのほか、受給期間や給付金額などを解説します。

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会社都合退職で失業保険をもらうときの受給期間や給付金額

自己都合退職と異なり、会社都合退職となると、比較的長く受け取れるのが特徴的です。

本項目では、会社都合退職における受給期間・日数、給付金額などをまとめました。

期間・日数

失業保険の受給期間は、原則的に「離職日の翌日から1年間」と定められています。

病気や妊娠など働けない期間があった場合には、最大3年間延長できます。

次に会社都合退職における日数を以下にまとめました。

区分・被保険者期間1年未満1年以上5歳未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
30歳未満90日90日120日180日
30歳以上35歳未満90日120日180日210日240日
35歳以上45歳未満90日150日180日240日270日
45歳以上60歳未満90日180日240日270日330日
60歳以上65歳未満90日150日180日210日240日

1年未満の場合には年齢に関係なく90日ですが、被保険者期間や年齢によっては90~330日まで失業保険の給付日数が異なります。

参考までに自己都合退職の受給期間・日数もご紹介します。

区分・被保険者期間1年未満1年以上5年未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
全年齢90日90日90日120日150日

自己都合退職の場合は、年齢の区分がなく、被保険者期間のみで決まります。

例えば、10年以上20年未満の場合、45歳以上60歳未満であれば会社都合退職だと270日ですが、自己都合退職だと120日しかもらえません。

辞め方によって、30~180日異なるケースもあるため、注意が必要です。

金額

失業保険では、給付日数分の基本手当日額がもらえるため、最終的に受け取れる金額は基本手当日額次第です。

以下に失業保険で受け取れる金額の計算方法をまとめています。

失業保険の計算方法

基本手当日額は以下の計算方法で決まります。

  • 離職前6か月間の給与÷180日=賃金日額
  • 賃金日額×給付率(45~80%)=基本手当日額

給付率は離職時の年齢によって異なります。

ただし、賃金日額が2,869円以上5,000円未満であれば、離職時の年齢に関係なく給付率は80%です。

賃金日額が5,000円だった場合には以下の計算が成り立ちます。

  • 賃金日額(5,000円)×給付率(80%)=1日あたりの基本手当日額(4,000円)

あとは決められた給付日数によって決まり、60歳以上65歳未満の方で賃金日額5,000円であれば、36~96万円が受け取れます。

年齢によって上限額がある

失業保険は年齢によって基本手当日額の上限額が定められています。

令和6年8月1日より定められている上限額をまとめました。

離職時の年齢基本手当日額の上限額
29歳以下7,065円
30~44歳7,845円
45~59歳8,635円
60~64歳7,420円

45~59歳だと上限額が一番高く、60歳を過ぎると、上限額が一気に下がります

会社都合退職で失業保険をもらうときの手続きの手順

会社都合退職で失業保険をもらう際には、所定の手続きを踏む必要があります。

本項目では、手続きの手順について解説します。

  • ハローワークに書類を提出
  • 7日間の待期期間
  • 雇用保険受給者説明会に参加
  • 求職活動を開始
  • 初回の失業認定日にハローワークに行く

ハローワークに書類を提出

まずハローワークに必要書類を提出します。

提出する書類は以下のとおりです。

  • 雇用保険被保険者証
  • 雇用保険被保険者離職票1・2
  • マイナンバーカードや免許証などの身元確認書類
  • 証明写真2枚(マイナンバーカードでの本人認証を受ければ不要)
  • 本人名義の通帳・キャッシュカード

書類の提出を行ってから、面談が行われたのちに、受給資格の認定が行われます。

7日間の待期期間

失業保険を受け取るには、失業状態である必要があり、そのために7日間の待期期間が必要です。

7日間の待期期間を経て、失業保険を受け取れるようになります。

待期期間でアルバイトなどを行うと、待期期間がリセットされるため、受け取れる時期が先延ばしになるので要注意です。

雇用保険受給者説明会に参加

失業保険を受け取るには、雇用保険受給者説明会への参加が必須です。

失業保険を受け取るまでの説明や仕組みなどが紹介されるほか、雇用保険受給者説明会の時に初回の失業認定日が確定します。

求職活動を開始

初回の失業認定日までに、最低2回の求職活動実績が必要です。

初回は、雇用保険受給者説明会への参加で1回のカウントとみなされるため、あと1回の求職活動実績があれば満たします。

初回の失業認定日にハローワークに行く

初回の失業認定日にハローワークに向かい、求職活動実績などの精査を受けて、支給されるかどうかが決まります。

支給が決定された場合、認定日からおおよそ1週間以内に所定の口座に振込まれる仕組みです。

会社都合で失業手当を受け取るメリット

会社都合で失業手当を受け取るメリットはいくつも存在します。

本項目では、会社都合で失業手当を受け取るメリットをまとめました。

給付制限なしで支給が開始される

会社都合退職、もしくは特定受給資格者とみなされた場合には、給付制限なしで支給が開始されます。

特定受給資格者は、倒産や大量リストラ、解雇、ハラスメントによる退職などを理由として離職した人を指します。

会社都合もしくは特定受給資格者となれば、本来給付制限1か月分が必要なところ、待期期間7日間さえ過ごせば、すぐに支給対象となります。

無収入の期間を限りなく短くできるのが特徴的です。

より長い支給期間が設けられる

自己都合退職と比べ、会社都合退職の方がより長い支給期間となっています。

自己都合退職では最大150日ですが、会社都合退職だと最大330日と約半年分の差があります。

1年近くあれば、じっくりと腰を据えて転職先を見つけられるため、会社都合退職の方が断然いいと言えるでしょう。

解雇予告手当を受け取れる

会社都合退職の場合には、解雇予告手当を受け取れます。

解雇予告手当とは、会社側が従業員を解雇する場合に、30日以上前に解雇を予告していなかった際に支払われる手当です。

解雇の予告をしていなかった場合には、解雇の時点で平均賃金の30日分以上が支給されます。

会社都合で失業手当を受け取るデメリット

会社都合で失業手当を受け取るデメリットも、わずかながら存在します。

最後に会社都合退職で失業手当を受け取るデメリットについてまとめました。

再就職活動が不利になる可能性がある

会社都合退職の中には、再就職活動が不利になってしまうケースがあります。

例えば、経営不振などの理由である日突然、解雇通告を受けた場合、転職活動の準備も何もしない状態で転職先を探すことになります。

すぐに見つけられない場合には、その間、空白期間となるため、無職の状態が続きます。

長引けば長引くほど不利に働きやすいため、注意が必要です。

自分にとって都合の悪いときに退職させられる場合がある

会社都合退職は、あくまでも会社側の都合によって決まるため、辞めさせられる側からすれば、都合の悪い時に退職させられるケースがほとんどです。

例えば、ローンを組んでマイホームを買った場合、安定してお金を稼がないといけない時であり、かなり都合の悪い時です。

だからこそ、自己都合退職と比べて長く給付を受けられるものの、生活が不安定になりやすく、デメリットと言えます。

まとめ

今回は、失業保険を会社都合でもらうメリット・デメリットについて解説してきました。

最後に今回ご紹介した内容を振り返っていきます。

  • 会社都合退職の方が自己都合退職よりも給付日数が長く、最終的に受け取れる金額は多い
  • 会社都合で受け取るメリットは、給付制限なしで支給開始となる点など
  • 会社都合で受け取るデメリットは、再就職活動が不利になる点など

ある日突然解雇されたり、不本意な形で退職を余儀なくされたりした場合、失業保険を長く受け取れます。

長く受け取れるからこそ、じっくりと考えて再就職先を吟味するのもおすすめです。