失業保険の認定日ってなに?必要なものや遅刻した際の対処法などを解説

失業保険の認定日ってなに?必要なものや遅刻した際の対処法などを解説

会社が予期せぬ倒産に見舞われたり、今後の事を考えて転職したりする際に、次の仕事場を見つけるまでにもらえるのが失業保険です。

失業保険は一定の手続きをとらないともらうことができず、定期的に失業状態であることを認めてもらう必要があります。

この失業状態を認めてもらう日が認定日です。

本記事では認定日の詳細や認定日までにすべきこと、認定日から何日で失業保険が振り込まれるのかなどをご紹介しております。

ぜひ最後までご覧ください。

本内容はこちらの動画でも分かりやすく解説しています!

失業保険の認定日とは?

失業保険の認定日とは?

失業保険をもらうには認定日にハローワークへの来庁が条件の一つで、特徴としてあげられるものは以下のとおりです。

  • ハローワークで失業中だと確認してもらう日
  • 失業保険の認定日と受給資格決定日の違い
  • 4週間に一度、認定を受ける必要がある

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

ハローワークで失業中だと確認してもらう日

失業保険の認定日では、失業状態にあることをハローワークでチェックされるのが特徴です。

名前の通り、失業保険をもらうには「就職していないこと」が条件となるためです。

認定日までに求職活動をしたり、必要書類を提出したりすることで、失業していることを認定してもらえます。

ハローワークへ来庁したり書類を用意したりするのを面倒に感じるかも知れませんが、失業保険をもらうには必須の行動です。

失業保険の認定日と受給資格決定日の違い

失業認定日と似ているものとして、受給資格決定日があげられます。

受給資格決定日とは、退職後にハローワークで求職登録し、雇用保険被保険者離職票を提出する日のことです。

会社都合退職者の場合、受給資格決定日から約3週間経過後に失業認定日となり、失業保険を入金してもらえます。

一方で、会社都合退職した方の場合、受給資格決定から失業保険の入金までには3ヵ月から4ヵ月ほどかかります。

個々の退職回数などによって異なり、給付制限期間は2ヵ月か3ヵ月です。

4週間に一度、認定を受ける必要がある

失業認定日の特徴の一つは、4週間に一度のペースでハローワークにて認定を受けることです。

住所を管轄するハローワークで失業の認定が行われ、なるべく指定された時間帯に来庁すると、待ち時間を少なくできるでしょう。

失業の認定を受けるにはハローワークで認められている求職活動が必要で、具体的には以下のとおりです。

  • 求職相談
  • 求人への応募
  • セミナー・説明会の受講
  • 資格試験の受験など

失業保険をもらうには、失業の認知日までに2回以上の求職活動実績を作ることがポイントです。

初回認定日に限り、必要な求職活動実績は1回でよいとされています。

失業保険の初回認定日の持ち物

失業保険の認定日に必要なもの

失業保険の初回認定日に必要な持ち物は、具体的に以下のとおりです。

  • 雇用保険受給資格者証
  • 失業認定申告書
  • その他

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

雇用保険受給資格者証

初回認定日に必要な持ち物の一つは、雇用保険受給資格者証です。

雇用保険受給資格者証とは、ハローワークに求職者登録をしたあとで参加する「雇用保険受給者説明会」で渡される書類のことをいいます。

後述する失業認定申告書と同様に、失業の認定を受けるうえで必須の書類で、忘れないように用意しておくのがポイントです。

万が一紛失した場合でも、住所を管轄するハローワークで手続きをすると再発行してもらえます。

再就職した後でもらえる手当を申請するときにも必要な書類で、失業保険をもらい終わった後も保管しておくとよいでしょう。

失業認定申告書

失業保険の初回認定日には失業認定申告書を持参する必要があります。

失業認定申告書とは、求職活動の状況や労働の有無などを記入する書類のことで、正確に記入することがポイントです。

該当期間内にアルバイトなどをしたにもかかわらず、記載しないとペナルティを課される可能性があります。

雇用保険受給資格者証と同じく、失業認定申告書は雇用保険受給者説明会でもらえるのが特徴です。

鉛筆や消えるボールペンなどで書くのは禁止されており、黒のボールペンで丁寧に記載するのが望ましいです。

その他

失業保険の初回認定日に持参するとよい書類として、以下のものがあげられます。

  • 雇用保険受給資格者のしおり
  • 認定スケジュール
  • 印鑑
  • 筆記用具等

雇用保険受給資格者のしおりには、失業保険の概要や流れ、期間などが記載されています。

認定スケジュールを持参すると、次回以降の来庁スケジュールをその場で管理できるでしょう。

スムーズに失業保険をもらい終えるうえで、失業認定日に毎回来庁することが重要なポイントで、スケジュール管理を徹底することが望ましいです。

失業保険の認定日までにするべきこと

失業保険の認定日までにするべきこと

失業保険の認定日までにすべきことは、「2回以上の求職活動」を行うことです。

求職活動として何をすべきなのか、まとめています。

  • 雇用保険受給説明会に出席する
  • 求人に応募する
  • ハローワークが実施している職業相談や講習などに参加する
  • 民間企業が行う転職イベントなどに参加する
  • 資格試験を受ける

雇用保険受給説明会は失業保険を得るために何をすればいいかを説明してくれるハローワークでのイベントであり、参加が求められます。

雇用保険受給説明会で1回分のカウントとなるため、初回認定日までにあと1回求職活動をするれば大丈夫です。

次の認定日からは2回以上求職活動が必要なので、求人への応募や職業相談を受けるなどを行いましょう。

ちなみに求職活動の実績となる資格試験の条件は「就職に関連がある資格試験」であること。

再就職に明らかに関係のない資格試験は認めてもらえませんが、志望する業種に関連した資格試験であれば、仮に不合格でも求職活動の実績となります。

実績を重ねるのに手っ取り早いのは職業相談ですが、まだ具体的に希望する業種・職種が決まっていない場合もあるでしょう。

その場合はハローワークが行うセミナーや転職イベントに参加するなどして、情報収集を行う形でも実績となります。

失業保険の認定日に遅刻しても問題ない

失業保険の認定日に遅刻しても問題ない

失業保険の認定日は初回の雇用保険受給説明会において日付のほか、時間も指定されます。

これは多くの失業者が認定日を迎えるため、できる限り混まないように整理を行っているのが主な理由です。

しかし、日程が決まるのは結構前なので、その間に面接が入るなどの出来事が起きる可能性もあり、その時間には行けないこともあります。

その場合は認定日であれば、時間より早くなっても遅くなっても何ら問題はありません。

遅れたから悪影響を及ぼすことはなく、認定日にとにかく行けば大丈夫です。

ただし遅くても16時までには受付をしよう

認定日の営業時間内に行けば問題はないだろうと思われた方は要注意です。

ハローワークによって営業時間が異なり、夕方5時までのところもあれば、夜7時までのところもあります。

とはいえ、営業時間の終わりが差し迫る時間帯は駆け込みでやってくる人も多く、かなり待たされる可能性も。

指定された時間であればそこまで待つことなく手続きが終わるため、できれば指定された時間に、遅くても16時までにハローワークへ向かうのが理想的です。

失業保険の認定日にハローワークへ行かないとどうなる?

失業保険の認定日にハローワークへ行かないとどうなる?

失業保険の認定日にハローワークへ行くのかは任意であるものの、以下の点を知っておくのがポイントです。

  • 失業認定を受けられず失業手当が支給されない
  • 注意:認定日は原則として変更できない

ここから具体的に解説します。

失業認定を受けられず失業手当が支給されない

失業保険の認定日にハローワークで認定を受けないと、以下の期間の失業保険がもらえなくなります。

  • 認定日当日
  • 前回の認定日から今回の認定日までの期間

該当する期間は失業保険の受給が先延ばしになり、生活費に困るケースが発生するかも知れません。

失業保険を先延ばしにすると、受給期間内にすべての失業保険をもらえなくなる可能性があります。

失業保険の受給期間として設定されているのは、退職した翌日から1年間です。

支給日数にもよるものの、退職後にすぐに失業保険の申請をしなかった方の場合は注意が必要です。

失業認定を受けなくとも、失業保険の減額などのペナルティを課されることはありません。

認定日にハローワークへ行けなかった場合、次回認定日までにハローワークで手続きをすると、次回認定日を設定してもらえます。

注意:認定日は原則として変更できない

失業保険をもらううえで注意したいポイントは、失業の認定日は原則として変更できない点です。

不正受給を防ぐことが目的で、プライベートの用事などを理由に、安易に変更できない仕組みとなっているためです。

以下の通り、認定日を変更するには、ハローワークでやむを得ないと認められているものであることがポイントです。

  • 就職
  • 各種国家試験・検定資格試験などの受験
  • ハローワークの指示による各種講習などの受講
  • ケガや病気で14日以内の働けない状態
  • 本人の結婚
  • 親族の看護や死亡、結婚
  • 子どもの入園式、卒園式、卒業式などへの参列

認定日を変更するには、やむを得ない事情であることを証明する書類を用意し、ハローワークへ来庁する必要があります。

認定日の変更ができない一方で、来庁時間に関しては都合に応じて変更できます。

ハローワークへの連絡は不要であるものの、営業時間の関係により、目安として16時までに来庁するのが望ましいです。

失業保険の認定日はどれくらい時間がかかる?

失業保険の認定日はどれくらい時間がかかる?

失業保険の認定日では、さほど時間はかからず、場合によっては30分もかからないぐらいに認定が終わります。

これは失業認定申告書を出して、書類を見ながら求職活動に関する実績の確認や今の状況を確認されるだけで、詳しく審査をされるわけではないからです。

そして、いつ振り込まれるのか、金額はいくらかなどの説明を受けたり、給付制限中であれば今回に関しては振り込みはないという旨を伝えてもらえます。

あとは4週後にある認定日の日程、日時が伝えられて、その日は終わりなので空いていれば30分、混んでいれば1時間は見ておくべきでしょう。

失業保険は認定日から何日で振り込まれる?

失業保険は認定日から何日で振り込まれる?

無事に認定を受けた場合、認定日からだいたい5営業日で振り込まれることになります。

この場合の営業日は金融機関の営業日なので、基本平日のみ稼働しており、おおむね1週間後です。

ただし、ゴールデンウイークなど大型連休を挟むと2週間ほどかかってしまうこともあります。

大型連休が挟まるのは限られるので、だいたい1週間程度かかるイメージで問題ありません。

まとめ

今回は失業保険の認定日に関する様々なケースを解説しました。

改めて、今回ご紹介した内容を振り返ります。

  • 失業保険の認定日は失業状態にあることを確かめてもらう日
  • 失業保険の認定日に必ず持参すべきものは雇用保険受給資格者証と失業認定申告書
  • 失業保険の認定日までに「2回以上の求職活動」を行う
  • 失業保険の認定日に遅刻しても大丈夫だが、16時までに入るのがベター
  • 認定日に行かないと失業手当がもらえず、後にズレる
  • 認定日に行けない事情がある場合は事前に伝えて、証明できるようにする
  • 失業手当は認定日からだいたい5営業日、およそ1週間後に振り込まれる

失業保険の認定日は失業手当を受け取るのに必ず行かなければなりません。

しかし、4週間に1回なので、ついつい忘れていたり、認定日を忘れて面接の予定を入れたりすることもあります。

その場合に備えて、スケジュール帳やアプリで予定を管理しましょう。

万が一面接などが重なった場合は速やかに理由を伝えて認定日の変更をしてもらう、ハローワークからの指示を受けて対処するなどの行動をとりましょう。