再就職手当とは?一括で150万円貰える受給条件【満額でいくらもらえるのか計算方法も解説します】

再就職手当ってどんな制度?

私は再就職手当をもらえるのかがよくわからない…

どのくらいのお金をもらえるのかについて知りたい!

と思っていたり悩んでいたりしませんか?

転職活動をしている方やこれから開始する方の中には、再就職手当についてよく知らないと感じているケースもあるでしょう。

結論、再就職手当とは失業保険受給者を対象としており、早期再就職すると国からもらえるお金のことです。

失業保険とは異なり一括で振り込んでもらえることから、転職後の生活を安定させるうえで役立つでしょう。

失業保険の受給期間を一定期間残した状態で再就職することが、ポイントの一つです。

今回は、再就職手当の特徴や受給条件などについて、給付金サポートのプロである私が解説します。

最後まで読めば、再就職手当に関する疑問点を解消できるでしょう。

本内容はこちらの動画でも分かりやすく解説しています!

本題に入る前に…

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再就職手当とは?

再就職手当とは、雇用保険の有資格者が再就職した際、ハローワークから支払われる一時金です。

とはいえ、ハローワークで再就職活動を行う人のほとんどは、失業保険を元々受給しています。

それではなぜ、再就職したときに改めて手当を受け取れるのでしょうか。詳しく解説します。

失業手当は再就職が決まった時点で打ち切られるからです。

もちろん再就職しないままでも、いつかは支給期間が終了します。

早期に就職先を決めることに、不安を覚える方もいて、就職活動に身が入らないことも考えられます。

そのため、再就職時にまとまった一時金を支給する制度によって、社会復帰を目指す人たちのモチベーション維持を図っているのです。

また再就職手当の受給者で、かつ再就職先の給与6ヶ月分が失業前の金額を下回っている場合は、「就業促進定着手当」という形で更なる支援を受けられます。

早めに再就職を決めれば、将来の不安から解放されるだけでなく、再就職手当によって早々に生活を立て直すことができます。これから紹介する受給条件に当てはまる人は、ぜひ今一度、再就職活動に精を出してみてください。

再就職手当の受給条件

まず覚えておきたいのが、再就職手当はあくまでも、失業手当の打ち切りに対するフォローとして存在する制度ということ。

すなわち再就職手当を受け取るには、まず失業手当そのものの受給条件を満たしていなければいけません。

具体的には以下の通りです。

  • 雇用保険被保険者として離職前に直近1年間で6か月以上、または直近2年間で12か月以上勤務していること
  • 病気やケガ、出産育児など、転職活動を当面行えないような状況でないこと
  • 受給手続き後、7日間の待機期間を無職のまま過ごすこと(仕事を入れた日は待機期間のカウントが進まない)

これらの条件を満たし、初回の失業手当が支給されると、その日にはじめて再就職手当の受給資格が生まれます。

なお自己都合退職の場合、待機期間とは別に2か月の給付制限期間が存在するものの、この間に再就職した場合も再就職手当の受給は可能です。

それでは、本題となる再就職手当の受給条件を見ていきましょう。

  • 就職日の前日時点で、失業手当の残日数が所定給付日数の3分の1以上であること
  • ハローワークまたは厚労省指定の事業者を経由し、前職と関わりのない企業に就職すること
  • 正社員採用や1年を超える派遣契約など、長期雇用が見込める就業形態であること
  • 過去3年間の離職について、再就職手当又は常用就職手当を受給していないこと

これらの条件を全て満たし、支給日までに再就職先を辞めなければ、再就職手当として所定の金額が一括で支給されます。

再就職手当がもらえないケース

再就職手当は失業手当以上に受給条件が細かいため、申請が通らなかったり、受給資格が突然取り消されるケースが後を絶ちません。

特に契約社員や派遣社員といった形態で再就職した人は、手当を受給できない事態に陥りやすくなっています。

再就職手当の受給資格を得るには、まず1年を超える長期雇用契約であることを証明しなければいけません。

正社員であれば、そもそも雇用契約に期限がないため、このような心配は無用です。

しかし契約社員や派遣社員の場合、3か月や6か月といった短いスパンでの契約が多く、結果として再就職手当の対象から外れやすくなっています。

また、契約期間がピッタリ1年という場合も、契約更新の見込みがあることを証明できなければ、やはり再就職手当の対象外です。

さらに、こうした非正規雇用の問題点として、雇用保険に加入できない可能性が挙げられます。

通常、勤務時間が週20時間以上で、かつ契約期間が31日以上であれば、学生以外は必ず雇用保険に加入できます。しかし勤務時間はともかく、契約期間に関しては完全に企業側の自由。

再就職手当を受給するためには、少なくとも雇用保険に加入し、安定した職業に就職することが条件であり、注意が必要です。

他にも支給残日数の不足、前社の関係企業への再就職など、再就職手当がもらえないケースは多々あります。

せっかくの早期の再就職を無駄にしないためにも、再就職手当に関する不明点は、ハローワークに登録する段階で質問しておくよう心がけてください。

再就職手当の受給金額はどれくらい?

再就職手当の受給金額は、以下の式で計算されます。

再就職手当の受給金額=失業手当の支給残日数×基本手当日額×60% or 70%

失業手当の支給期間は、退職事由や勤続期間、失職時の年齢によって異なります。

例えば勤続18年で失職時40歳という場合、支給日数は退職事由によって以下のように分かれます。

  • 自己都合退職の場合:120日
  • 会社都合退職の場合:240日

会社都合退職という分類は、原則として倒産やリストラなど、労働者の意志とほぼ無関係なケースにしか適用されません。

次に基本手当日額ですが、こちらは失職前6ヶ月分の賃金を日額換算し、そこに所定の給付率を掛けることで求められます。給付率は45〜80%の範囲で、賃金が増えるにつれ給付率は減っていくという仕組みです。

では、実際に再就職手当の計算をしてみましょう。

例えば40歳で賃金日額16,000円の場合、給付率は最少の50%が適用され、計算上の基本手当日額は8,000円です。

しかし、再就職手当を計算する上限額は、離職時年齢が60歳未満の場合は6,190円(令和5年7月31日まで適用)と定まっています。

再就職手当の給付率は、支給残日数が所定給付日数の3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%です。

それでは以下のモデルケースを利用し、再就職手当の受給金額を実際に求めてみましょう。

<40歳 / 勤続18年 / 賃金日額16,000円 / 会社倒産により失職 / 失業手当の初回支給後、63日目で再就職>

失業手当の残日数=240-63=177日
基本手当日額=16,000×0.5=8,000⇒6,190円(再就職手当計算時の上限値)
給付率=177÷240=0.7375⇒3分の2(0.666…)以上なので70%
再就職手当の受給金額=177×6,190×0.7≒766,941円

再就職手当の金額は平均いくらもらえるのか

再就職手当の金額は平均いくらもらえるのか

再就職手当を申請しようと思うと、どれくらいの金額がもらえるのか気になりますよね。

もらえる金額がわかれば就職活動をするモチベーションもアップするのではないでしょうか。

まずは再就職手当の平均支給金額を確認しておきましょう。

1人あたりの平均支給額は約39.1万円

厚生労働省の発表によると、2019年(令和元年)の再就職手当は合計で約42.4万人に支給され、総額が約1億6千6百万円でした。

つまり一人あたりに支給された平均金額は391,000円です。

再就職手当の支給金額は条件によって異なるので、あくまで平均支給金額ですが、かなり大きな金額になっています。

確実に受け取るためにも条件や申請方法を把握しておきたいところですね。

次に実際、再就職手当をどれくらい受け取れるのか、計算方法を確認して金額を調べていきましょう。

再就職手当の金額はいくら?

再就職手当の金額はいくら?

再就職手当としてもらえる金額は人によって異なります。

金額の計算方法は次のとおりです。

基本手当日額×定給付日数の支給残日数×給付率=再就職手当の金額

もらえる金額を計算するために、下記の3つの数字を確認しておきましょう。

  • 基本手当日額
  • 定給付日数の支給残日数
  • 給付率

ひとつずつ解説していきます。

計算方法①基本手当日額を確認する

まずは「基本手当日額」を確認しましょう。

次の計算式で確認できます。

基本手当日額=(退職前6ヶ月間の給与総額÷180)×45%〜80%

45%〜80%という割合は、離職時の年齢と賃金日当によって決まります。

ただし退職時の給料がいくら高くても、上限額が決まっているので注意しましょう。

上限額は次の表の通りです。

離職時の年齢上限金額
30歳未満6,835円
30歳以上45歳未満7,595円
45歳以上60歳未満8,355円
60歳以上65歳未満7,177円
(参照:ハローワーク※上限額は毎年8月1日に改訂されます。)

基本手当日額は年齢や退職前の給料で人によって異なります。

基本手当日額がわからない場合は、「雇用保険受給資格者証」というハローワークでもらう書類に記載されているので確認してみてください。

計算方法②所定給付日数の支給残日数を確認する

所定給付日数は、失業保険を給付できる日数のことです。

日数は人によって異なり、次の3つの条件で決定されます。

  • 被保険者期間(雇用保険の加入期間)
  • 離職時の年齢
  • 退職理由(会社都合or自己都合)

次の表から退職理由別に、ご自身の所定給付日数を確認してください。

自己都合退職の所定給付日数
会社都合退職の所定給付日数

所定給付日数から失業保険を受け取った日数を引いたものが、支給残日数になります。

支給残日数によって次に解説する給付率が決まるので、確認しておいてください。

所定給付日数は「雇用保険受給資格者証」にも記載されています。

ただし、雇用保険受給資格者証に記載されている日数は、直近の失業認定日から計算したものなので注意してください。

正確な日数を知りたい場合は、失業保険をもらった日数を数えてみるといいでしょう。

計算方法③給付率を計算して再就職手当の額を求める

最後に再就職手当の給付率を確認しましょう。

先ほど確認した「所定給付日数」と「支給残日数」があれば確認が可能です。

給付率は60%か70%のどちらかになります。

  • 所定給付日数の支給残日数が3分の2以上残っている場合=70%
  • 所定支給日数の支給残日数が3分の1以上残っている場合=60%

例えば、所定給付日数90日で、支給残日数が90日〜60日の場合は70%、59日〜30日の場合60%です。

自分の所定給付日数から支給残日数を差し引いて、給付率が70%か60%か確認してみましょう。

支給残日数が3分の1以下になると、再就職手当をもらえなくなるので、注意してください。

再就職したのに再就職手当がもらえないと仕事へのモチベーションにも影響します。

再就職手当をもらうためには、条件とスケジュールをしっかりと確認することがポイントです。

再就職手当を満額もらうには

再就職手当を満額もらうには

せっかく再就職するなら再就職手当を満額もらいたいところです。

ここでは再就職手当を満額もらう方法を解説していきます。

待機期間後に就職すること

待機期間の7日間を過ぎた後に再就職しましょう。

待機期間中に再就職すると、再就職手当がもらえません。

待機期間は、退職してから最初にハローワークで手続きした日から7日間です。

ただし、内定日は待機期間の7日間でも問題ありません。

再就職日(働き始める日)が待機期間を過ぎていることが再就職手当を受給する条件です。

受給資格決定前から、採用の内定をもらわないこと

会社を退職後、ハローワークで初回の失業手続きをする前に内定をもらうと再就職手当が支給されません。

退職までに転職先を決めておいた方が安心という方も多いかと思います。

しかし、再就職手当をもらうことはできなくなるので注意しましょう。

再就職手当をもらいたい場合は必ず、退職後に初回のハローワークでの手続きを済ませてから内定を獲得してください。

給付制限がある場合、給付制限期間中に就職すること

自己都合で退職した場合は、2か月間の給付制限期間があります。

給付制限期間中は失業保険が支給されません。

しかし、支給残日数も減らないので支給率が70%となります。

つまり、給付制限中に就職すれば、再就職手当を満額もらうことができるのです。

注意点として、給付制限期間中の最初の1ヶ月間は就職先に条件があります。

ハローワークか決められた職業紹介事業所からの紹介先への就職でないと、再就職手当がもらえません。

一般の転職サイトを利用して就職したい場合は、「待機期間7日間+1ヶ月間」が過ぎてから就職しましょう。

ちなみに会社都合で退職した人が満額もらうためには、待機期間7日間が過ぎたあと、支給残日数が70%残っている間に就職すると満額になります。

再就職手当はいつもらえるのか

再就職手当はいつもらえるのか

再就職手当の金額がわかったら、いつもらえるか気になるところです。

再就職手当は申請してから早くて1ヶ月、通常2か月程度で振り込まれます。

自己都合かつ転職サイト経由で就職する場合は、あくまでも例ですが、次のようなスケジュールです。

待機期間7日+就職先の制限1ヶ月+申請から約2か月=約3ヶ月+7日後に振り込まれる

なるべく早く振り込みをしてもらうためには、なるべく早く再就職手当の申請をすることがポイントです。

就職先が決まったら、すぐにハローワークへ行き、再就職手当の申請をしましょう。

窓口で「就職先が決まったので、再就職手当の申請をしたい」と伝えれば手順を教えてくれます。

再就職手当をもらうためには全ての条件をクリアして審査に通過することが必要です。

再就職手当の手続き方法

再就職手当の申請手続きは、雇用保険説明会にて受け取っている「受給資格者のしおり」に添付されている、「採用証明書」を就職先に証明してもらう必要があります。

そして就職先の担当者に必要事項を記入してもらったのち、完成した採用証明書を再びハローワークに提出しましょう。

この際、雇用保険受給資格者証、および就活内容を記した報告書(失業認定申告書)の提出もあわせてもとめられます。

提出書類に不備がなければ、再就職手当の支給申請書を受け取れます。

そして「再就職手当支給申請書」に事業主の証明を受けたうえで、提出しましょう。

この際、再び雇用保険受給資格者証を求められるほか、再就職先での勤務実績を証明するものも必要です(タイムカード等)

以上の手続きを終えれば、申請後約1か月で支給決定の通知書が届き、その後1週間以内に受給金額が振り込まれます。

なお、申請期限は就職日の翌日から再就職後1か月以内なので、くれぐれも後回しにしないよう気をつけてください。

まとめ

以上、再就職手当を受給できる条件、および申請手続きの流れを紹介しました。

仕事を辞める予定がある人、および既にハローワークから失業認定を受けている人は、ぜひ1日も早い再就職を目指し頑張ってください。

そして再就職手当の受給を検討する際、少しでも本記事が参考になれば幸いです。

この記事の監修者

Reメンバー労務オフィス 遠藤良介

令和3年 愛知県にて社会保険労務士開業登録。あわせて近隣ハローワークにてアドバイザー業務に従事。
「会社と従業員を、笑顔に」をモットーに、企業の人事労務、手続き上の相談等に対応している。
特に「企業内のシニア活用支援」や「飲食店等の採用からの一貫支援」は積極的に取り組んでいる。
また、クラウドソーシングサイトや、SNSを通した記事執筆や監修も行っている。