4月に新社会人として働き始めたものの、「思っていた職場と違う…」「正直もう辞めたいかも」と感じている方もいるのではないでしょうか。
とはいえ、「新卒で辞めるなんて甘えじゃないか」「上司に退職を切り出すのが怖い」など、辞めたい気持ちはあるのに、退職を言い出せずに悩んでいる方も少なくありません。
結論から言えば、たとえ言いづらい状況でも、自分の心や体を守るために退職すべきときは退職するべきです。
この記事では、
- 新卒が退職を言いづらく感じる理由
- 気まずさや申し訳なさを乗り越える考え方
- 実際に退職すべきケースとその対処法
などをわかりやすく解説していきます。
著者情報

退職サポーターズ編集部
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新卒が退職を言いづらい理由
新卒が退職を言いづらいと感じる理由には主に3つの理由があります。
- 在籍期間が短いから
- 退職後の未来が不安
- 退職までの期間 気まずい
- 新卒の人には退職は初めての経験
ここからは、退職を言いづらいと感じる3つの理由について解説していきます。
在籍期間が短く、申し訳なさを感じる
新卒で入社し、退職したいと感じる人の中には、入社したその日に退職を考え始める人もいます。
入社して間もないタイミングで「退職したい」と言えば、さまざまな反応があることは明らかです。
「周囲の人にどのように思われるか不安」という場合に、なかなか言いづらいことが言えます。
一方で、退職してしまえばよほど自宅が会社と近くない限り、職場の人と会うことはありません。
一時的に気まずいことはあっても、その後顔を合わせることはないので、思い切って言うのがおすすめです。
退職後の将来が不安で迷ってしまう
新卒で入社してすぐ辞めるとなれば、「その先の進路をどうすればいいのか」と不安になり、退職を言いづらいケースも考えられます。
家族などにも新卒で入社したことを伝えていれば、いきなり辞めてしまうと何かと迷惑をかける可能性もあるでしょう。
さまざまな思いが頭を駆け巡る中で、不安な気持ちから退職を思いとどまろうという人がいます。
一方、第二新卒のように、一定期間であれば新卒の扱いで採用してくれる企業もあるので、早めに切り替えるのも1つの手です。
退職を伝えたあと、気まずい空気になるのが怖い
民法のルールでは、退職の申し出をしてから2週間後に退職することが可能となります。
つまり、退職の申し出をしてから退職日まで2週間ほど必要です。
その間、気まずい思いをしながら退職日までの期間を過ごすことになるでしょう。
新卒で入っていきなり辞める人に対する視線が厳しいものになっても、何らおかしくありません。
気まずい思いをしたくないから我慢する人がいるというわけです。
初めての退職でどう切り出せばいいかわからない
新卒の人にとって退職は初めての経験であり、退職が言いづらいのはある種当然と言えます。
特に日本では終身雇用が当たり前とされてきた時代がなく、退職を1回も口にしないで定年まで全うしたサラリーマンが少なくありません。
アルバイトを辞めた経験があるとは言っても、正社員の重みを考えると、言いづらい状況は仕方ないでしょう。

新卒で退職するメリットとデメリット
自分に向いている仕事を見つけられる
新卒で退職するメリットとして、自分に向いている仕事を見つけられることが挙げられます。
前職は自分に向いていなかったと思って退職した方にとって、次の仕事は「自分に向いている仕事」に特化して探そうと思えるからです。
とにかく会社に入ればいいと考えて就活をした結果が失敗だった場合、自分に向いている仕事という点で仕事を探そうとします。
その結果、自分に向いている仕事を見つけられて、結果的に長続きすることも十分に考えられるでしょう。
精神が疲弊する原因から解放
早々に辞めることで、精神が疲弊する原因から解放されるのも1つのメリットです。
結局、精神が疲弊してしまったら、頑張りたくても頑張れなくなってしまいます。
疲弊の原因が前職の仕事などにあれば、すぐに辞めて原因から解放されるのが妥当と言えます。
無理に続けてもどこかで限界が生じてしまうものなので、早めに見切りをつけることは素晴らしいことです。
企業からの印象が悪くなる
新卒が退職するデメリットで想定されるのが、企業からの印象が悪くなる点です。
短期離職の経験があることで、「自分たちの会社に入っても長続きしないのではないか」という懸念が生じやすいからです。
なぜ短期離職をしてしまったのかを企業側は気にするため、納得のいく理由を用意しておく必要があります。
やむを得ない理由で辞めたことを伝え、次に入る会社では絶対に短期離職はしないという根拠を示せれば、企業側の不安は解消されやすいでしょう。
求人の選択肢が減る
新卒が退職するデメリットでよくあるのは、選択肢が減ってしまうことです。
短期離職の場合、中途採用の扱いになってしまい、新卒採用と勝手が違う形になってしまうからです。
新卒して間もなければ第二新卒の可能性もありますが、中途採用と同じ扱いになることも十分に考えられます。
理想の仕事が見つかりにくい可能性も出てくるため、同時並行で資格取得を目指すなど、選択肢を増やす対策もとっておくことがおすすめです。
新卒でも退職していい?【言いづらくても辞めるべきケース】
さまざまな要因から退職が言いづらいと感じる人は少なくありませんが、一方で退職するべきケースも存在します。
- 長時間労働
- パワハラがある
- 会社の経営状況が不安
ここからは、退職するべきケースについて解説していきます。
長時間労働
長時間労働は、朝から夜まで働き詰めになることを意味します。
そのため、帰宅した頃にはもう就寝時間が迫り、やりたいことが何もやれずに1日が過ぎていく経験をする新卒の方もいるはずです。
一方で、会社によっては労働基準法が定める法定労働時間を無視して残業などをさせるケースもあります。
8時間労働の上に2時間3時間の残業が毎日のように続くことはあまり健全な状態とは言えません。
しかも、残業代が未払いなことが当たり前な状況だと、長く働き続ければ疲弊していくのは必然です。
早い段階から労働条件のいい職場にチェンジするのがおすすめです。
パワハラがある
入社前は雰囲気の良さそうな職場という印象があった人も、入社してから全く違うと感じる人も少なくありません。
その中の1つにパワハラがあります。
上司や先輩などは教育のつもりであっても、暴力・暴言による指導は許容されることではありません。
新人なのでミスをすることは仕方ないことですが、暴力・暴言が許容されるわけではなく、その時点で異常な状況と言えます。
ですので、暴力・暴言などがあった時点でおかしいと感じて、退職を切り出すことは間違いではありません。
会社の経営状況が不安
新卒で入ったものの、明らかに会社の経営状況に関して怪しさがみられることがあります。
どれだけ本人が頑張っても、会社が傾き、場合によっては倒産してしまうとどうしようもありません。
一方で、新卒社員は今の会社しか知らないため、「こんなものだろう」と今の状況に疑問を持たないケースもあります。
ですので、友人や家族などに話してみて、明らかに経営状況が悪いと指摘を受けたら、退職を検討しましょう。
新卒で心身の不調・うつ状態になっている場合
新卒で入社して間もないうちに、心身の不調を感じている方は少なくありません。
「朝起きられない」「会社に行こうとすると涙が出る」といった症状がある場合、それは心のSOSかもしれません。
とくに新卒の時期は、環境の変化に体も心もついていけず、うつ状態になりやすいタイミングでもあります。
「せっかく就職したのに」「まだ数ヶ月しか経ってないのに」と自分を責めてしまう人も多いですが、退職することは逃げではありません。
心や体が限界を迎える前に、一度立ち止まって自分を守る選択をしてほしいと思います。
症状がひどい場合は、早めに病院を受診し、診断書の発行を通じて退職や休職を検討することも可能です。


新卒が退職を言いづらい場合の対処法
退職を決断しても致し方ない状況があったとしても、それでもなお退職を言いづらいと感じる新卒の方もいるのではないでしょうか。
ここでは新卒が退職を言いづらい場合の対処方法を3つご紹介します。
- 事前相談する
- 退職理由を準備しておく
- 診断書を提出する
それぞれの対処法について詳しく解説していきます。
第三者(家族・外部)に相談する
いきなり退職することを伝えても、上司や先輩などはただただ驚き、ネガティブな反応をしがちです。
そのため、いきなり「退職したい」と言うのではなく、事前に退職を検討し始めた理由などを伝えておくことがおすすめです。
仮にその理由が会社側の落ち度であれば改善する可能性があり、相談したことで働きやすくなることも考えられます。
相手も言ってもらわないとわからないことが多々あるため、まずは事前に相談をしていくことが大切です。

退職理由をあらかじめ整理しておく
退職を検討し、実際に切り出す場合には退職理由を準備しておくことが大切です。
この退職理由がとても明快で、引き止めようのないものであれば、すんなりと退職まで事が運びやすくなります。
例えば、「やりたい仕事が見つかった」という理由であれば能動的な理由なので、引き止めようがありません。
しかし、「この仕事は向いていない」という理由だと、もう少し頑張ったらどうかと説得されてしまいます。
特に、会社や上司、先輩などをやり玉に挙げて、会社などを悪者にして辞めようとするのだけはやめましょう。
できるだけポジティブに、前向きになりやすい理由を見つけて伝えるのがおすすめです。
どうしても言えないときは退職代行や診断書も手段
実際に働く中で強いストレスがかかり、結果的に病気になってしまう方もいるでしょう。
この場合には病院で診断書を書いてもらって、会社に提出するのがおすすめです。
適応障害などの病気になったので、一定期間休みたいと伝え、「迷惑になりそうだから」と退職を切り出すと会社は引き止めようがありません。
診断書を出された時点で会社側としては、穏便に済ませようと思い、できる限り事を荒立てないような形で退職までの道筋をつけるでしょう。
注意したいのは、全く通院もしていないのに診断書を提出することは困難であることです。
これから診断書を用意する場合、その前からストレスなどで体調が悪いなどと伝えておくと信憑性につながります。
退職を伝えるのが気まずいときの乗り越え方
気まずくならない退職タイミング・言い方
退職を伝えるときに一番気まずさを感じやすいのが、「いつ言うか」「どう伝えるか」ですよね。
タイミングとしては、業務が落ち着く時期(繁忙期を避ける)や、上司との1対1の時間を確保できるときがベストです。
伝え方としては、いきなり「辞めます」と切り出すのではなく、
「少しご相談したいことがあります」などのクッション言葉を使うことで、角が立ちにくくなります。
また、「ネガティブな理由を無理に言わない」のもコツ。
体調やキャリアの都合など、個人的な理由にとどめることで空気が悪くなりにくいです。
退職後の職場の人間関係を気にしすぎない方法
退職を決めたあとも、「気まずくなるのが嫌だな」「辞めたあと何か言われないかな」と不安に思う人は多いです。
ですが、実際はそこまで他人は気にしていないことがほとんど。
とくに新卒の場合、入社してまだ関係性も浅いため、必要以上に引け目を感じる必要はありません。
自分の人生にとっての大事な選択だと割り切ることで、心理的な負担は大きく軽くなります。
また、「お世話になりました」と最後に一言伝えるだけでも、後味の良い印象を残すことができます。
無理に仲良くする必要も、深く詫びる必要もありません。
円満退職へのステップと例文紹介
気まずくならずに円満に退職するためには、丁寧なステップを踏むことが大切です。
- 退職の意思を固めたら、早めに直属の上司に相談する(目安:退職の1〜2ヶ月前)
- 書面での退職届を提出
- 引き継ぎやあいさつなど、社会人としての礼儀を忘れずに行う
実際に使える退職の伝え方の例文も紹介します。
一身上の都合により、◯月末で退職を希望しています。これまで本当にお世話になりました。引き継ぎも責任を持って行いますので、よろしくお願いいたします。
このように、感謝と責任感をセットで伝えることがポイントです。
そうすることで、必要以上に気まずくならず、前向きな退職として受け取ってもらいやすくなります。
まとめ
今回は、新卒は退職が言いづらいのかについて解説をしてきました。
最後に、今回ご紹介した内容を振り返っていきます。
- 退職を言いづらいのは、在職期間の短さや進路の不安などが要因
- 長時間労働やパワハラなどがあれば、退職が言いづらくても退職するべき
- 退職が言いづらい場合には、事前の相談などを行っておく
近年は入社式の状況を見て退職を決断する新卒社員がいるなど、見切りをつけるのが早い人が増えており、ニュースにもなっています。
その一方で、すぐに辞めることに対する罪悪感がある人も多く、本人に成り代わって親が辞めることを伝えるケースもあります。
ただ、我慢し続けて体調を壊すことは避けなければならないので、退職したいと思ったら退職を切り出しましょう。
その後、本当に自分がやりたいことは何かと自問自答し、見つけたら一生懸命努力を重ねていくことをおすすめします。
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