ケガや病気で働けなくなった人に対して支給されるのが傷病手当金です。
その傷病手当金ですが、1回目と違う病気で2回目の傷病手当金はもらえるのかと疑問に持つ方もいるかもしれません。
結論から言いますと、1回目と違う病気だった場合、2回目の受給は可能です。
この記事では1回目と違う病気で2回目の傷病手当金はもらえるのかを中心に、同じ病気のケースなどをご紹介していきます。
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同じ病気で2回目の傷病手当金はもらえる?
まず同じ病気で2回目の傷病手当金はもらえるのかについてです。
同じ病気の場合は待期期間なしで受給することが可能です。
ここからは同じ病気で2回目の傷病手当金はもらえるかについての解説を行います。
同じ病気なら待期期間なしで受給可能
1回目と同じ病気だった場合、本来必要な3日間の待期期間はなく、すぐに受給することができます。
同じ病気なので、1回目で既に待期期間が終わっているため、2回目は待期期間の必要がありません。
同じ病気で再度受給するケースとしては、一旦復職したもののしばらくして再度休職するケースや1回目の病気と関連性のある病気になって休職するケースなどです。
1回目は適応障害で休職した方が、2回目はうつ病で休職するケースの場合、1回目の病気と関連性があるため、同じ病気として扱われます。
完治した病気の再発は違う病気と判断される可能性があるので注意しよう
1回目の病気が完治したものの、再び同じ病気で休職するケースもあります。
この場合は「社会的治癒」をしているかどうかが問われます。
社会的治癒とは一定期間治療がない状態で生活できている状態に戻っていることを指し、おおよそ1年を目安に社会的治癒をしていると判断される形です。
同じ病気ではあるものの、扱いとしては別の病気となるほか、加入する健康保険組合によって対応が異なります。
ですので、この状況になった場合は事前に健康保険組合への相談をおすすめします。
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1回目と違う病気でも2回目の傷病手当金はもらえる?
1回目と違う病気で2回目の傷病手当金はもらえるかについてですが、基本的にはもらうことは可能です。
もらえる理由などをご紹介していきます。
待期期間を経て受給可能
1回目とは全く異なる病気・ケガによって働けなくなった場合、再度傷病手当金を受け取ることができます。
これは傷病手当金のルールとして、「1つの病気・ケガで働けなくなったら最長1年半の傷病手当金が受け取れる」というルールがあるためです。
例えば、1回目はうつ病などの精神疾患、2回目は交通事故に巻き込まれて骨折でそれぞれ休業した場合、全く異なる理由で休業しているので傷病手当金を受け取れます。
注意をしたいのは、先ほどもご紹介した1回目の病気と関連性がある病気になって2回目の休業に至ったケースです。
関連性があると1つの病気・ケガの範疇とみなされるため、1回目・2回目セットで1年半という形になり、傷病手当金がもらえる期間が限られてしまいます。
この判断も加入する健康保険組合が行うため、事前の相談が欠かせません。
傷病手当金をもらえる期間は?
次に傷病手当金をもらえる期間についてご紹介します。
本来傷病手当金をもらえる期間は基本的に1年半、18か月です。
では、2回目の傷病手当金はどれくらいもらえるのか、ケース別に解説していきます。
2回目の傷病手当金をもらえる期間は?
2回目の傷病手当金をもらえる期間はケースによって異なります。
先ほどもご紹介した通り、1回目と2回目で全く異なる病気・ケガになった場合、それぞれで本来の傷病手当金をもらえる期間である1年半分の手当を受け取れます。
一方、1回目と関連性のある病気で2回目の休職になった場合は、1回目と2回目セットで最長18か月間となってしまうのです。
例えば、1回目で半年ほどの休職をしていた場合、2回目は最長1年の休職しか認められません。
関連性がある病気かどうかは健康保険組合が決めることなので、慎重に対応する必要があります。
それぞれ1年半ずつ傷病手当金を受け取れるか、セットで1年半しか傷病手当金をもらえないかは大きな違いです。
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2回目の傷病手当金でもらえる金額は?
2回目の傷病手当金は果たしていくらもらえるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、1日あたりの支給額は1回目と2回目で差は全くないです。
あとは支給日数の違いが影響を与えることになります。
ここからは傷病手当金の計算方法についてご紹介します。
傷病手当金の計算方法
傷病手当金の計算式は以下の通りです。
- 支給開始日前1年間の標準報酬月額の平均額の30分の1×3分の2×支給日数=支給総額
標準報酬月額は基本給や各種手当などを含めたもので、1日あたりの平均額を算出します。
あとは1日あたりの平均額の3分の2が1日あたりの傷病手当金の支給額となり、どれだけの日数を休んだかで総額が決まる形です。
ちなみに休業中も給与などが支給されているなどのケースでは、傷病手当金の支給額と照らし合わせて減額されるほか、場合によっては支給されなくなることもあります。
企業によっては給与や手当を一切出さず、傷病手当金が全額もらえるように対応するところもあるので、このあたりの対応は企業次第です。
傷病手当金の申請方法
次にご紹介するのは傷病手当金の申請方法についてです。
主な傷病手当金の申請方法は以下の通りとなります。
- 休職する本人が傷病手当金申請書の用紙を手に入れる
- 医師に「意見記入欄」への記載をお願いする
- そのほかの記入欄を埋めて会社に提出する
- 事業主が書く記入欄を埋め、添付書類を準備して健康保険組合二申請する
通常の傷病手当金の申請方法は以上の通りですが、2回目の傷病手当金の申請方法に違いはあるのかについてご紹介します。
2回目の傷病手当金の申請方法は1回目と違う?
結論から言いますと、1回目と2回目で申請方法に変化はありません。
傷病手当金の申請は毎月行うことになるため、毎月の給料日と同じタイミングで振り込まれるように準備を進めていくことになります。
ですので、「2回目だから申請方法に違いがある」などのことはありません。
あとは決まったタイミングで提出できるよう、医師の診断を受けるタイミングも計算に入れておくことが求められます。
まとめ
今回は1回目と違う病気で2回目の傷病手当金はもらえるのかについてご紹介してきましたが、最後に今回ご紹介した内容を振り返っていきます。
- 同じ病気で2回目の傷病手当金はもらえる
- 同じ病気で2回目の傷病手当金をもらうには「社会的治癒」をしている必要がある
- 1回目の病気と関連性がある場合は1回目と2回目セットで1年半しかもらえない
- 1回目と2回目で全く異なる場合にはそれぞれ最長1年半ずつ傷病手当金を受け取れる
- 1回目と2回目で傷病手当金の計算方法や支給額、申請方法に違いはない
精神疾患を抱えている方の場合、1回目の病気と関連性がある病気になり、2回目の休職を経験する人もいるはずです。
この場合、1回目と2回目セットで1年半の手当しかもらえない可能性があり、細心の注意を払う必要があります。
実際に支給を決めるのは健康保険組合なので、健康保険組合の判断が重要です。
事前の相談は必要ですが、1回目の病気の際に社会的治癒の状態を目指して治療を進めていくことが求められます。