パートやアルバイトでも再就職手当はもらえる?
再就職手当って正社員しかもらえないのでは?
今回はこんなお悩みを解決します。
再就職手当とは、失業者が早めに再就職した場合に支払われる一時金です。
パートやアルバイトの場合、再就職手当をもらえるか心配になりますよね?
この記事では、パートやアルバイトでも再就職手当をもらえるかについて解説します。
結論を先に言うと、「パートやアルバイトでも条件によっては再就職手当をもらえる」ということです。
詳しい受給条件や再就職手当でどれくらいの金額がもらえるのかも合わせて紹介します。
パートやアルバイトでも再就職手当を受け取れるか気になる方は、ぜひ参考にしてください。
再就職手当はパートやアルバイトでももらえる?
再就職手当は正社員の特権と思っている方も多いのではないでしょうか?
実はそんなことありません!
再就職手当は、雇用保険に入っているすべての人が対象です。
なので、正社員とパート・アルバイトに関わらずもらうことができます。
失業保険受給中にアルバイトはできる?条件や注意点、メリットを徹底解説!失業保険を満額もらうよりも、早く就職して再就職手当をもらう方が多い金額をもらえることをご存知でしたか?
早期の再就職を目指す場合は、必ず再就職手当を申請しましょう。
ただし、再就職手当をもらうためにはいくつかの条件を満たす必要があります。
次に再就職手当の受給条件について確認していきましょう。
失業保険全般の相談も受け付けています
再就職手当の受給条件
パートやアルバイトでも再就職手当をもらうための条件は8つあります。
その中でもパートやアルバイトの場合、注意するべき条件は下記の2点です。
- 雇用保険に加入していること
- 1年を超えて働くことが確実なこと
残りの6つの条件についても、満たさないと再就職手当をもらえません。
条件を一つずつ確認していきましょう。
雇用保険に加入していること
パートやアルバイトの場合、雇用保険に加入しているかと言う条件に特に注意してください。
雇用保険の加入条件は次の2点です。
- 31日以上引き続き雇用されること
- 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
この条件を満たしていれば原則雇用保険に加入しています。
パートやアルバイトの場合、1週間に20時間以上働くかがポイントです。
自分が雇用保険に入っているかわからない場合は次の方法で確認ができます。
- 勤務先に聞いてみる
- ハローワークで雇用保険に加入しているか問い合わせる
- マイナンバーカードを使って確認する
マイナンバーカードを持っているなら、マイナポータルというサイトで確認が可能です。
1年を超えて勤務することが確実であること
パートやアルバイトでも、1年間を超えて働く契約をしていれば問題ありません。
注意が必要なのは、雇用期間が1年未満の場合や、3ヶ月ごとの更新などの場合です。
1年を超えて勤務することを証明できない可能性があります。
そういった場合でも諦めずに「雇用契約書兼就職条件明示書」を確認してみましょう。
雇用契約書兼就職条件明示書に「更新の見込みあり」と記載されていれば、条件を満たせます。
1年を超えて勤務できるかは、パートやアルバイトの方が特に注意する条件なので確認しておきましょう。
失業保険の支給残日数が1/3以上残っていること
すでに失業保険を受給している場合は、支給残日数が3分の1以上残っていることが条件です。
支給残日数は、ハローワークで受け取る「雇用保険受給資格者証」という書類に記載されているので確認してください。
まだ失業保険を受給していない方は問題ありません。
離職前の職場や雇用主からの再雇用でないこと
直近で勤務していたパート先やアルバイト先に再雇用された場合は、再就職手当をもらえません。
注意点としては、同じ系列チェーンの違う店舗や、親会社が同じだった場合も「再雇用」となる点です。
パートやアルバイトでも再就職手当をもらうためには、以前働いていた会社とは無関係の会社に勤める必要があります。
自己都合退職の場合、1ヶ月間はハローワークか職業紹介事業所からの紹介で就職すること
自己都合で前の勤め先を退職した方は注意してください。
失業の手続きをしてから、最初の1ヶ月間は「ハローワーク」もしくは「決められた職業紹介事業所」から紹介された会社への就職でしか再就職手当をもらえません。
1ヶ月を過ぎた後なら、一般の求人サイトなどでパート先やアルバイト先を見つけても大丈夫です。
また、会社都合での退職(倒産や解雇)の場合は、最初の1ヶ月でも一般の求人サイトを利用して問題ありません。
過去3年間に再就職手当をもらっていないこと
過去3年間の間に再就職手当を受け取ったことがある場合は、条件から外れます。
前回の受給から3年間が過ぎるまで、再就職手当をもらうことができません。
また、「常用就職支度手当」も含まれますので、注意してください。
初回のハローワークで失業の手続きをする前に採用が決まっていないこと
パート先やアルバイト先を辞める前に、次の仕事を探したくなりますよね?
しかし、再就職手当をもらうためには、初回のハローワークでの失業の手続き後に仕事を決める必要があります。
再就職手当をもらいたい場合は、必ずハローワークで失業の手続きをした後に仕事を決めましょう。
再就職手当の支給決定日までに離職していないこと
再就職手当は申請から約2ヶ月で振り込まれます。
その前に、「支給決定通知書」という再就職手当の支給が確定したお知らせの書類が届きます。
支給決定通知書が届くまでに退職してしまうと、再就職手当をもらうことができません。
働き始めた職場が肌に合わず辞めたくても、再就職手当をもらいたい場合は2ヶ月ほど。
パートやアルバイトは再就職手当をいくらもらえるか
パートやアルバイトの場合、再就職手当をいくらもらえるのか気になりますよね?
再就職手当の金額は、年齢や退職理由、その他条件によって決まります。
計算方法は次の通りです。
「基本手当日額×支給残日数×給付率=再就職手当の金額」
基本手当日額は、雇用保険受給資格者証に記載されているので確認してください。
給付率は60%か70%で、支給残日数によって決まります。
- 所定給付日数の支給残日数が3分の2以上残っている場合=70%
- 所定支給日数の支給残日数が3分の1以上残っている場合=60%
次にパートやアルバイトで再就職手当をもらえる金額の具体例を見てみましょう。
再就職手当の金額の具体例
具体例として、次の条件のパートの場合の再就職手当の金額を計算してみます。
例:月の給料8万円(年96万円)/ 勤務歴2年 / 自己都合退職の場合
- 基本手当日額:2,132円
- 給付日数:90日
もらえる再就職手当は2,132円×90日×0.7=134,316円
もらえる再就職手当は2,132円×60日×0.7=89,544円
もらえる再就職手当は2,132円×59日×0.6=75,473円
このように、支給残日数によってもらえる金額は大きく変わります。
せっかく再就職手当をもらえる条件をクリアしているなら、早期の再就職を目指しましょう!
再就職手当でもらえる金額をさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
失業保険全般の相談も受け付けています
パートやアルバイトの方が再就職手当を受給する流れ
ここでは仕事を辞めてから再就職をして再就職手当を受給するまでの流れを解説します。
流れを把握して、再就職手当の申請方法を確認しておきましょう。
- 決められた日時にハローワークで雇用保険説明会に参加する
- 7日間の待機期間を過ごす(この間に働き始めると手当をもらえない)
- 新しいパート・アルバイトの仕事を探す
- (自己都合退職の場合は1ヶ月間、仕事の紹介先に制限がある)
- 新しいパートやアルバイトの仕事が決まる
ここまでが仕事を辞めてから再就職するまでです。
次に再就職が決まった後の流れを確認しましょう。
引用:再就職手当をもらい損ねた場合の対処法!もらわなかった場合の申請方法と注意点
- ハローワークで受給資格者のしおりを受け取る
- 同封されている採用証明書を再就職先に持っていく
- 採用証明書に必要事項を記入してもらう
- 再びハローワークへ行き、採用証明書と他の必要書類を提出する
- 書類に問題がなければ、再就職手当の支給申請書がもらえる
- 再就職手当の支給申請書を提出する
申請後、約1ヶ月後にハローワークから新しい職場へ実際に勤務しているか確認の電話が入ります。
その間に辞めてしまうと、再就職手当をもらえないので注意してください。
申請から早くて1か月、だいたい2ヶ月ほどで再就職手当が指定の口座に振り込まれます。
ちなみに、再就職手当が振り込まれた後に仕事を辞めてしまっても返還は不要です。
まとめ
今回はパートやアルバイトでも再就職手当はもらえるのかについて解説しました。
ポイントをまとめると次の通りです。
- パートやアルバイトでも再就職手当はもらえる
- ただし再就職手当の受給条件を満たす必要がある
- 次の職場で雇用保険に加入できるか注意
- 1年以上継続して働けるか証明が必要
- 早めに再就職した方が再就職手当は多くもらえる
- 仕事が見つかったらすぐにハローワークで手続きをしよう
パートやアルバイトだからといって再就職手当を諦めないでください。
条件を満たしていれば、まとまった金額を受け取れます。
次の仕事がまだ見つかっていない場合は、再就職手当をもらえる条件を満たしてる職場にしてみてはいかがでしょうか?
再就職手当についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
再就職手当はいつもらえる?一括で150万円貰える受給条件【満額でいくらもらえるのか計算方法も解説します】